2015年3月17日火曜日

まず套路を覚える

20日程前から新しい套路を覚え始めたが、
套路を覚えるのは勢いが大事だと改めて思った。

そんなわけで怠けそうな自分の尻を何度も叩きながら58式の型を20日で覚えた。

大事なことは套路を覚えることより套路を知ること。

そのためにも、まずは動作と順番を覚えてしまう。
次に正確な動作を覚えるためにゆっくり丁寧に繰り返し練習する。
正確に動けるようになったら、今度は気(力)の流れを感じながら動いてみる。

太極拳も形意拳も武術だからだ。

力の流れとは歩型に歩法、手法、そして体幹をどのように使えば効率よく力を生み出すことができるか?
それを感じながら動く。

套路を一から覚えるのはパワーがいる。
でも覚えることが目的ではない。
先ほども言ったように套路を知ることだから。

套路は完成形ではなく、技を使うために訓練法だ。
ゆっくり行えば基本功にもなる。

そんなわけで、最近は基本功に掛けていた時間を套路に掛けるようになった。
少なくとも太極拳ではいつもの半分の速度で動くと確実に違った感覚が得られる。
気の流れを感じそれを会得し、同時に技を使うために必要な体もつくられてくる。
この感覚が堪らなく楽しい。

2015年3月5日木曜日

フェスティバルについて

今月の29日に奈良で最も大きなイベントが予定されている。
当会からは13人出場することになっている。

私はというと指導に専念したかったというのと、
会員さん達を主役にしたいと思ったので今回自分の出場は見送った。

いつもは私が前に立って練習を行っているが、
今回のフェスティバルでは会員さん達の自分の力で演武して欲しいと思った。

学生時代に行った合唱コンクールやその他の発表会。
もちろん先生は出場しない。
それは生徒達自身が自ら作り上げ、自らやり遂げて欲しいというテーマだから。

それに私が出場すれば、当然私が目立ってしまう。
会員さんは私を引き立てるための役目ではない。
教えている以上は会員さん達に日頃の練習の成果を発揮して欲しい。

実際に、私が出場しないということで、各々が自分の役目に責任を感じながら熱心に練習されている。
そして、まだ太極拳歴一年にも満たない会員さん達がみるみると上達している。

とても素晴らしいことだ。

昨日、主宰者との打ち合わせで連絡をしたのだが、「あなたは出場しないのですか?」と尋ねられたが
そのように言われると、「本当に会員さん達だけでやり切ることができるだろうか?」という不安が一瞬過った。

しかし、私は信じたい。
当会の会員さん達ならきっと自分たちだけの力でやりきってくれると。

推手が何故楽しいか?

先週の土曜日、午前から真っ暗になるまで推手をたっぷり行った。
堪らなく楽しい。(笑)

なぜ推手はこんなに楽しいんだろう?

一種のコミュニケーションのようにも思えるし、
自分の性格や癖がそのまま反映されるのもおもしろい。
無論、相手のそれらを感じることもできる。

相手が猛烈に打ってきてもそれを鮮やかにいなすことができると、これまた気分爽快だし、
逆に自分の攻撃が相手に決まっても楽しい。

逆にこちらが崩されたり飛ばされたりしても嫌な気分になったり悔しい気分になったりもしない。
むしろ、自分の弱点を見つけることが出来ることが嬉しい。
逆に崩されなければ自分の弱点をみつけることができないだろう。

推手はとてもシンプルな動作の繰り返しなのに、それが脳に程よい刺激を与え、
気分高揚するし、しかもどの手で行こうか?などと考えることで脳を活性化することもできる。
ボケ防止にも大きな威力を発揮するように思う。

推手の基本トレーニングとして、三体式站椿功(さんたいしきたんとうこう)があるが、推手をしているだけでも十分站椿功にもなるし、軸感覚が養われ、同時に気を沈めることを意識的或いは無意識に行うようになる。
これは直接太極拳の演武にも生かされると思う。

早い話が推手を行うことによって手軽に太極拳のしくみである基本を学ぶことができるということ。

だからどんどん行ったほうが良いと思った。