2019年5月25日土曜日

人間の体は船と同じ

推手で相手が推してきた力をいかにいなすか?

私がよく出す例えにウキがあります。
川釣りや池釣りなどで使うアレです。

ウキは魚が餌に喰いついて釣り針を引っ張る時に動いたり沈んだりすることでそれを知ることができます。
そんなことより、ウキはなぜ真っすぐ立つのでしょう?
ウキそのものは水面に浮かべても立つことはありません。
ウキが立つことが出来るのは、それに繋がっている釣り針の手前におもりがついているからです。
おもりには柔らかくて重い鉛を使うことが多いです。

では、それと推手とどんな関係があるか?

ここで思い出して欲しいです。
太極拳十要に沈肩墜肘(ちんけんついちゅう)があります。
肩を沈め、肘を落とすことが大事だということです。
この理由はいろいろありますが、今回はいなすことがテーマなのでそちらに絞ります。

推手において「いなす」とは、かわしたり捌いたりするという意味で決して力で受けようとしたり、引っ張ったりしてはいけません。
そんなことをしたら相手の闘争心を煽ることになり、相手は更にあの手この手で攻めてくるでしょう。
こうなったら力と力のぶつかり合いです。

そうではなく、肘をスッと堕とします。
これと同時に手がふわっと浮きます。
すると相手は浮いてる風船を力いっぱい押すか如く崩れてしまいます。
"のれんに腕押し"とも言います。

推手で大事なことは自分で何かしようとしないこと。
相手のしたいことをさせてあげようとする心が大事なのです。
自己中ではいけません。

推手では相手を理解しようとする力が求められるので
だからこそお互いに楽しさを感じるのです。
推手は一種のコミュニケーション手段であるといえるでしょう。

といいつつ、昨日女性会員二人にウキの話をしても「はあ?」みたいな顔をされました(笑)
当然です。女性はあまり釣りはしないですよね。

では船ならどうでしょう?
巨大戦艦や豪華客船など、物凄く背が高いのに真っすぐ浮くことができます。
不思議だと思いませんか?

私は子供の頃、戦艦大和のプラモデル等を作ったことがあるので知ってるのですが、
うまく水に浮かぶよう船底におもりを入れるのです。
実際の船は重心が下にくるように、重いエンジンなどを下に積んでいます。
それでも重さが足りないので、船体下部に水を溜めるタンク(バラスト)があります。

船が真っすぐ浮かぶためにはあえて船の中に水(海水)を入れている訳ですね。

人間も直立して立てるのは重心が下にあるからです。
人間の体の半分以上は水です。
水は質量が高いので引力に従い下へ下へと力が働きます。

こんなふうに引力をうまく利用すると、力を使わず、
そして相手の闘争心を煽ることもなく、平和な手合わせができます。


2019年5月21日火曜日

上がると沈む、沈むと上がる

久しぶりの投稿になります。
他のSNSに走っていましたが、blogに戻ります。

今回のタイトルは「上がると沈む、沈むと上がる」

例えば手を上げる動作の時、手の中の水分がすぅ~っと下に降りて行き、丹田から下に溜まるような感覚がある。
その結果、腕の中の重いものが下に落ちるので、腕はまるで煙のごとく軽くなる。

逆に、軸足にす~っとと体の重さを預けると他の部分が軽くなる。
例えば、後ろ足を前に送る時、その間片足立ちになるが、その時や、
あるいは、片足で立つ動作や蹴りの動作など。

まず、最初の手を上げる動作や、蹴り動作で腰の位置が上がる時、ほどんとの人は上げようとしてしまう。
結果、氣が上がってしまい、上が重い状態になる。
こうなると軸がぶれやすくバランスが崩れやすくなってしまう。

上がる時は、体の中の水分がす~っと下に降りて行くようにイメージする。
そうすると、下が重くなり上が軽くなり、結果安定する。

逆も同じ。
沈もうとすると、逆にその力が跳ね返ってきて、そのパワーが上に上がって行く。
ゴムまりを地面に叩きつけると跳ね返ってくるように、ゴムまり自身が飛び上がったのではなく跳ね返った力で上にあがる。

この上がってきた力を自分のイメージする方向に向けることができるのが、氣のおもしろいところでもあり、太極拳のおもしろいところでもある。

氣というのは、意のままに操ることができる。

こういう感覚は、理解しようとしても体感できるまではそれなりに時間がかかる。
しかし知識として持っておいたほうが良い。

大切なことはとことん脱力すること。

上がる時こそ沈み、
沈もうとすると上がってくる。
そんなふうに意識していれば、地球の力や氣の力などを徐々に感じれるようになるだろう。