2023年12月22日金曜日

相手は相手ではない

当会では開祖より代々伝わる伝統形式で稽古を行っています。
代表が考えたプログラムではありません。
内乱が多かった中国で生まれ徹底的に磨き抜かれた本格的な太極拳です。

太極拳が健康にいいのは「生きる」ことを意識するからです。

平和な時代ではピンと来ないかもしれませんが、
今もこうしているうちに戦争やクーデターによって亡くなる人が絶えないのです。
病気や事故によって亡くなる人も数多くいます。
だから生きようとする気持ちが心を強くし体を強くします。

当会では何故気功から始まり套路を練り、推手、散手を行うのか?

それは美ではなく技を意識した動きを習得して頂きたいからです。
動作による美を追求し過ぎると怪我をしたり体を痛めたりします。
このことは過去、競技太極拳を行っていた私自身が嫌というほど経験しました。

ところが技を意識して太極拳の稽古をすると、全く違う世界が開けてきます。
今まで見えなかった目に見えない内面の世界と空間の力です。
目に見える人間は肉体の個体に過ぎず、弱弱しくさえ見えます。
しかし空間と融合することにより自分が一つの個体ではないことに気づき始めます。

それを感じとることが出来るのは目に見えない敵と戦う意識を持つことです。

ウイルスとどう戦いますか?
気によってウイルスを跳ね返し、
入ってきてしまったウイルスは内気のパワーを上げることで撃退させることができます。

これらの力は決して美を追求して得られるものではありません。

美を追求することを否定しているのではありません。
しかし年齢や体力に見合わない動作を目指したり、
間違ったトレーニングをしてしまうと確実に体を痛めつけてしまいます。

推手や散手が苦手だという人もいます。

苦手意識を持つのは仕方ありません。
しかし私が考えたプログラムではないということを知って欲しいです。
今まで何度も戦い抜いた数多くの先生方が継いで来られた貴重な伝統稽古なのです。

心を強くし、
体を強くし、
強く生き抜くための体に磨き上げるための鍛錬法です。

もしかしたらその苦手意識は相手を意識し過ぎているからではないでしょうか?
それは大きな間違いです。

本当の強さは相手を突っぱねることではなく、相手を受け入れることです。

先ほどと逆のことを言っているようですが、
いわゆる、相手がいない時は相手を意識し、
相手がいる時は相手ではないと意識することです。

相手を相手だと意識し過ぎると推手や散手の意味がいつまでもわからないでしょう。

肉体レベルで考えるのではなく、
人は見たもの触れたものと瞬時に繋がることができます。
繋がったエネルギーは空間を経てまた自分に戻ってきます。

怖がることはないのです。

相手とは自分が送ったエネルギーなのですから。

情報過多の今、情報に流されたり、人間関係を恐れたりしやすくなりますが、
だからこそ、目にみえない力を見たり、
身に付けたりすることが必要なのではないでしょうか?

太極拳で得られる力はおそらく皆さんの想像の外にあるでしょう。
そのためにはまずやってみることをおすすめします。



2023年12月3日日曜日

答えは自分の中に

今日ある生徒さんから「独身男性は早死にする」と言われ、
ちょっとグサリときたが、
そんな私は今までありとあらゆる病気を克服してきた。

特に物心ついたころから長年患った持病の喘息とアトピーは完全に克服し、
それから症状が出たことは一度もなし。
31歳から栄養学を学んでから。

人間の体は中医学では気血水から成ると言われるが、
医学的にみれば人間は水とタンパク質から出来ている。
その水とタンパク質を良質なものに変えれば人はいくらでも生まれ変わることが出来る。
それで数えきれないほどの病気を克服してきた。

その上、太極拳をはじめてからは驚異的な治癒力を身に付けた。
出血はすぐに止まり、
傷はすぐに治り、
内出血は2時間で治り、
脱臼や打撲は数十分で。
とにかく止血が早い。

交通事故で折れた肋骨は5日で元通りに、
穴の開いた肺は3日で塞がり、
捻挫は30分で治る。

確かに一人だと食生活が質素になる。
しかし毎日贅沢すれば長生き出来るだろうか?

確かに私の食生活はご飯に豆腐に味噌汁といった感じで質素だが、
それで体調を崩したことはない。
食べるものも大事かもしれないが、もっと大事なのは食べ方。
ゆっくり味わい感謝しながら食べる。
そうすれば質素なものでも栄養になる。

ある占い師の生徒は、「先生は霞みだけでも生きていけそうですね」と冗談で言ってたが、私もそんな気がする。

ご馳走はたまに食べるからご馳走なのであって、毎日贅沢三昧したいと思わない。
それが人生の楽しみだとも思わない。
もっと楽しめる人生はたくさんあるし、今ですら最高に充実している。

独身男性が早死にするのは単なる平均的なデータであって、
誰もが早死にするわけでなない。

大事なのは「人生をどう生きるか」ではないだろうか?

人生がつまらないと思えば、太極拳修行などしないだろうし、
生活も乱れ早死にするかもしれないだろうが、まだまだやりたいことは山ほどある。

人は生きるために生まれたのではない。
単なる消化ゲームではない。

人は進化するために生まれたのであり、だからこそ生涯修行を続けようと思った。

答えは情報の中にあるのではない。
自分の中にある。

それを見つけ出すことが大事だと思う。