2017年3月6日月曜日

股関節に油をさそう

太極拳を始めたばかりの人を見ていて思うこと。
股関節の使い方が固い。

股関節が固いということが、どういうことなのかピンとこないかもしれないが、
股関節の可動域が狭く、
いわゆる、サビついて動きずらくなった駆動部のようにみえる。
(と一概には言えないが)
決して脚が開かないとか上がらないといったことではない。

股関節を柔らかく使えていないとどうなるかというと
曲げないで動こうとするから、動作がギクシャクするのはもちろん、
上体も傾き放題。
当然軸もぶれまくる。
足の伸ばさないといけないところで伸び切らず、
曲げなければならないのに曲がりきらない。

股関節をやわらかく使えていないと、とにかく太極拳の形にならない。
太極拳の形にならなければ、套路を行っても太極拳の動きにならず、
推手では簡単に崩されてしまい、
散手では技がかからないという結果になる。

とにかく何のメリットもないのだ。

股関節に油をさしてみよう。
もちろんそんなことは出来ないが、
先生の動きを見る時、手の動きばかりに気をとられないで体の使い方を見る。

真似ているはずなのに先生と同じ動きにならないのは手だけで真似ようとしてるから。
体丸ごと真似することが大事。

車は安定してまっすぐ進むことができる。
それはタイヤが丸く、
サスペンションとショックアブソーバーが縦揺れを最小限に抑えてくれるから。

自分の体を車に例えてみよう。
上半身を安定させるためには股関節、膝、足首を柔らかく使う。
太極拳の歩法は車輪の如く。

股関節は動かし過ぎても、動かさな過ぎてもいけない。
使い方を教わるより、技がどんなものであるか、
どのように使うか知ることで股関節に使い方を自然に学ぶことだできるだろう。

私はかつて先生方から股関節の使い方がダメだダメだと言われてきたが、
当時はなぜダメなのかさっぱりわからなかった。

でも、推手や散手をすればすぐにわかる。
論より証拠。
考えるよりやってみよう。ということだと思う。