2018年6月14日木曜日

氣の海で泳ぐ

ここ最近ずっと問題続きで、
頭を悩め、
心を痛め、
そんな日々が続いていたが、
これも自分に与えられた試練。

そもそも解決できない問題は起きない。

それに問題には意味があり、自分が目指すところへ行くためには必ず乗り越えなければならない。

先日、検定試験の採点が終わり合否発表を行ったが、
採点をしながら、一人一人のことを想う。

泣くほど辛い出来事がありながらも頑張った人。
入院中の親の病院に通いながらも頑張った人。
毎日仕事と育児に追われながらも頑張った人。
毎日仕事と家事と親の介護をしながらも頑張った人。
辛い持病と闘いながらも頑張った人。

今回合格した人のほとんどが、そんな辛い状況の中、
それを一切理由にすることなく、寧ろそれをバネに毎日努力されてきた方だった。

もし、私が同じ立場だったらどうだろう?
親が倒れて入院中、ここまで頑張れるだろうか?
仕事と育児と親の介護をしながら、ここまで頑張れただろうか?

本当に凄いことだと思うし、私自身も勉強させられた。
辛さを自分にパワーに変え、努力されたその情熱がその場で伝わってきた。
「つい半年前までは全然出来なかったことが、出来るようになってる!」
感動させられたし、私もまた教えてきて良かったと思えた。

そんな中、今回残念だった方もおられる。
皆、積極的に稽古に参加され、心優しい良い人ばかり。
そんな人を不合格にしなければならないことほど辛いことはない。
正直、4日経った今でも胸が痛む。

太極拳は学科試験のようにはいかない。
なぜなら、学力というのは他人から見えないから。
(テストの答案を見なければ)

しかし太極拳は、予備勢で立った瞬間からその人の功夫(実力)がわかる。
この世界の人からはもちろん、誰から見てもすぐに実力がわかってしまうのだ。

だから極めて厳正かつ公正な採点をしなければならない。
もし甘い採点をしたならば、本人自信が本当の実力とのギャップに苦しむことになってしまうかもしれないし、もしかしたら陰口を叩かれたり、冷たい視線を送られることだってあり得なくもない。
そんなことになっては絶対にいけない。

そのような訳で、
本人の立場や将来的なことまでよく考えた上で、極めて冷静な採点をさせてもらった。

***

そんな中、昨日の午前稽古では、套路中だけでも全てを忘れ、
太極拳の世界に没頭したいと思い、完全にその世界に入り込んだ。

極限まで雑念を払い、
瞑想状態に入り、
ただただ体の中や外の氣の流れだけを感じる。
体は中はどんどん熱くなり、
そして体の外はやさしい氣に包み込まれ、
まるでそれは氣の海で泳いでいるかのよう。

本当に心地よかった。

とろけるような感覚。
煙のように空気と同化するような感覚。
氣の粘りや、風さえも感じる。

ストレスピークの状態から完全に開放された。

ここで悟りを得た。
今後、口で説明するのを最小限にしようと。
口ではなく、氣で伝えようと。

だから、耳から学ぶのではなく、体全身で私の氣を感じて欲しいと思う。

私はこの5年間教えることにかなりパワーを注いできた。
昨夜はその疲れが出たのか、体が熱っぽくなり風邪の初期症状が始まった。
しかし、ここで倒れるわけにはいかない。
ありとあらゆる方法でその晩のうちに完全に治した。

今後の稽古は、
「聞こえてくる」ではなく、
「聞こうとする」「感じようとする」ように。

ここ最近の出来事は私に大切なことは教えてくれた。
ようやく本当にやりたかった方法で教えることが出来る時期に来たのだと。