2015年12月17日木曜日

太極拳は体に負担を与える?

毎日練習場で自主練していると、様々な太極拳愛好家の方と出会うことが多い。
高齢の方でも検定や試合のために熱心に練習されている姿を見ていると心を打たれる。

その一方その方々が口を揃えて言われることがある。
それは膝の痛み。

何故なのか?
太極拳は健康に良いイメージがあるが実際は体を弱くしてしまうのか?

因みに私は練習をしていて膝が痛くなることはない。
いや、正確に言えば試合向けの練習をしていると痛むこともあるが、すぐさまそれを補う栄養補給を行い、サポーター等で養生する。

いずれもサークルで教えてる太極拳ではこのようなことが一切ない。
その原因は様々だが、目的が違うからだと思う。

私がすすめている太極拳は健康的であり、美容効果があり、更にリラクゼーション効果のあるもの。
だから、うるさいぐらいに「ゆるめて」「リラックス」「腰の位置は高め」と口癖のように言う。

演武会や試合会場で行われている太極拳を見ると非常に美しい。
動きがきれいなのだ。

しかしその裏では過酷なトレーニングが行われている。
それは、内面を鍛える太極拳ではなく見せるための太極拳を行うためのトレーニング。
これら無理なトレーニングを行って故障する人が後を止まない。

私がサークルで模範演武する時は、いわゆるカッコいい太極拳ではなく、体を一切緊張させることなくゆるゆるにして空気の中で泳ぐような太極拳を行っている。
見た目が美しいのではなく気持ちよさそうな太極拳を目指している。
実際にすごく気持ちいい。

私が思う美とは外面ではなく内面から出るものだと思っている。
どんなに美しく着飾っても人間性が伴っていなければ決して美しいとは思えないのと同じ。
逆にさほど着飾ってなくとも内面の美しい人はその美しさがオーラとなって表れる。

私はこんな太極拳を目指したい。

そしてこの太極拳こそ本当の美しさであり、健康的であり、美容効果に優れ、リラックス効果があり、そして体を丈夫にし、いざという時に自分の身を自分で守れる武術を習得できるものだと。

私はこのような太極拳を一人でも多くの人に伝えて行きたいと思ってやまない。