2018年4月10日火曜日

筋力禁止

型を練る時、
推手を行う時、
散手を行う時、
自分の中で筋力を使うことを禁止にしている。

力まないよう、
脱力しよう、
ゆるめよう、
そんな甘っちょろいものではダメ。

例えば、煙草を本数を減らす節煙とか、
ダイエット中、なるべく食べる量を減らそうとか、
明らかに症状が出てるのに禁酒でなく減酒とか、
そんな生ぬるいものではなく

筋力絶対禁止!
「禁筋」なのである。

なぜなら筋力に頼っている間は決して太極拳ならではの技法である
聴勁も化勁も発勁も鍛えることができないからである。

「鍛える」と言えば、体の負荷をかけて筋肉を鍛えるイメージが強いかもしれないけど、
私の場合の「鍛える」は脱力と意の力(イメージ力)

イメージする力が、
良い企画を生み出し、
名曲を生み出し、
名作映画となったり、
名画となったり、
美味しい料理となったり、

更には、
天を突くような高層ビルを建てたり、
人工島をつくったり、
音の数倍の速度で飛ぶジェット機、
巨大な空母、
宇宙ロケットまで作り出してしまう。

とにかく
太極拳で無限の力を得ようと思ったら何が何でも絶対
筋力禁止なのである。

だから、私は筋トレを一切しない。
というより、站椿功と套路が太極拳のためのいわば筋トレ。
筋トレと言っても、太極拳で得られる筋力は目には見えてこない。
ムキムキにもならないし、筋張ったりもしない。

私はこれを便宜上、インナーマッスル(内禁、赤筋、遅筋とも呼ぶ)と言ってるが、
実際は物質的なものを超えた、目に見えない筋肉だと考える。

毎日、腹筋と腕畳伏せをし、
何百回と突きの練習をし、
サンドバッグを突きまくるといったトレーニングを一切せず、
ただ、腕をぶらぶらさせて歩いているだけなのに、
拳をひょいと前に突き出しただけで相手の体を貫通するようなパンチが打てるのは一体どういうことだろう?

その突きを行う時にはっきりしてることは「打とう」としていないこと。

これ以上話すと長くなるので今回はこの辺にするが、
とにかく筋力を使うことを禁止にすると、無限のエネルギーを導き出せるように感じるようになる。

今はまだ感じるというだけなので、
これから更に筋力を使わない鍛錬を積んでいこうと思う。