2018年10月10日水曜日

肩の力を抜けば丹田を感じる

なかなか力が抜けないという人は結構多い。
力を出すことは簡単だが、力を抜くことはなかなか難しい。

しかし寝ている時は自然と力が抜けている。
そうしないと寝ている間に損傷した細胞を修復することができない。
人は起きている間に老化し、寝ている間に若返っている。

しかし気功と太極拳に関しては違う。
その寝ている時の脱力を起きている状態で行う。
いわゆる"起きているのに寝ている"状態。

このように脱力することで体の中に"スキマ"ができる。
氣が通るスキマだ。

中国では古くから人間の体は血と水と氣で出来ていると言われてきた。
血は骨であり肉であり、水はいわゆる体液、
そして氣はエネルギーであるとされている。

人間の体は骨と肉で出来ている。
しかし人間は他の動物にはみられない不可能を可能にする特殊な能力を持っている。
その力を生み出すのが氣である。

折角人間に生まれてきたのだから、この能力を引き出したい。
そうしなければ勿体ない。

そのためにまず目指すこと。
それが脱力。

「脱力出来るようになりました!」

それは嘘です。
脱力に意識はありません。

本当に脱力できたのなら脱力できたという感覚すらないでしょう。
脱力とは目指そうとするための言葉であり、
そうなっている状態のことではないと私は解釈する。

仮に脱力できたと感じたなら、もう一度脱力しようと心掛ける。
その繰り返し。
私が本当に脱力できたのは16年間太極拳やってきてたった一度だけ。

その時の感覚は脱力しているという意識すらない。
何度も書いてきたが、
体中が氣で満ち溢れ、膨らみ、そして自分の身体が光体になる。
この時に脱力という言葉は出てこない。

まず肩の力を抜いてみる。
とろ~と肩が溶けるように。

すると自然と意識は丹田に向かう。

意識が丹田に沈むと、
体がふわ~っと軽くなる感覚と、
とろ~っと沈む感覚の両方が得られる。

非常に気持ちいい。

この感覚は他では得られないし、しかも持続性がある。
マッサージチェアに座っている時は気持ちよくとも
そこから立ってしまうと気持ち良さが消えてしまう。
それはあくまでも外から与えらえた力だから。

自分で生み出した気持ち良さは簡単には消えない。

とにかく肩の力を抜こう。
そして丹田を感じよう。