2017年4月17日月曜日

無名であれども

いかに著名な先生に習っても順序がある。
いきなり奥義を教えてもらえることはない。
奥義というものは本格的に弟子入りして何年も経ってようやく授かるもの。

師弟関係とはお互いのことを知ることが必要だと思う。
弟子は師を理解し、師は弟子を理解する。
それによって、その都度必要なことを授け授かっていく。

お金を払えば教えてもらえるというものではないと思う。
また、お金を払ったからと実力が上がるというものでもないと思う。

一番大切なのは「絆」だと思う。

私の師は決して著名な先生ではない。
しかし実力派の先生であることは確か。

楊式太極拳の本当の凄さを教えてくださる。
あの静かで柔らかい動きの中に無限の力が秘められているということを体で感じさせてくださる。
そして、なにより遠く離れた私のことをいつも思っていてくださる。

出版物を出しているとか、
直系の先生であるとか、
競技会等の優勝者であるとか、
私にとってはあまり関係ない。

決して見せかけではなく本当の実力。
長年かけて築きあげられた絆。

私にとって最高の師であり、たった一人の師である。