2018年2月27日火曜日

鬆身法は太極拳

当会で稽古を始める前に必ず行う鬆身法「抜筋骨」
体をゆるめるための気功体操だ。

始めて間もない方々はおそらくこれを準備運動だと思っておられるだろう。
実は私もずっとそう思っていた。

しかし今は違う。
鬆身法はすでに太極拳なんだ。

全身を曲げたり、伸ばしたり
手を広げたり、閉じたり、回したり、振ったり・・

私は指導する時にいつも言う。
「カタチではなく気持ちいいと感じることが大事」だと。

準備運動というとなんだか義務のように感じる。
やっとかないと後で支障が起きる・・
それは一般的なスポーツをする前のことであり、太極拳は違う。

先程、鬆身法は太極拳と言ったが、逆も同じ。
太極拳は鬆身法なんだ。

太極拳の套路を練った後、いわゆる収勢の時、体がどうなってるか?
もし肩が凝っていたり、
手足が震えていたり、
脚に力が入っていたとしたら
正しい太極拳が出来ていなかったということになる。
それは力んでいたという証拠だから。

話は戻るが、
はじめて太極拳を経験する人は太極拳をする時、体がガチガチに硬直している。
それは無理もない。
形を真似ようとして力が入ってしまうから。

しかし、それは抜筋骨の時も同じで、
カタチを必死で真似ようとするあまりガチガチになってしまっている人をしばしば見かける。

私が抜筋骨を指導する時、
手の位置がどことか、どう動かすとかあまり細かなことは言わない。
そもそもそんなことはどうでもいい。

それよりも「ふわ~っ」とか「とろ~っ」とか擬音を多様している。
関西人ならではかもしれないが・・

先程も言ったように「気持ちいい~」と感じることが大事。
心がゆるめば体がゆるむ。
体がゆるめば心がゆるむ。

抜筋骨を義務にしない。
太極拳を義務にしない。

とっても気持ちいいことなんだ。