2013年4月25日木曜日

わからないのが楽しい太極拳

サークルの会員さんに、「その後、家で太極拳やってみられましたか?」と尋ねてみたら、
「やってみたんですけど・・」とのご返答。

私はここで100点満点を差し上げたいと思った。(笑)
大事なのは出来たかどうかじゃなく、やってみようと思ったことだから。

結果的に「出来なかった」というのは覚えるための大きなステップになるんですよね。
逆に言えば、「出来なかった」というのがなければいつまでたっても覚えられないと思います。

始めるまでは簡単に覚えられるかな?と思うのだが、実際やってみようとすると頭が真っ白になる。
空手や剣道ならその場ですぐに出来るのに、なぜ太極拳になると簡単に覚えられないんだろう。

多分普段しない動きだからだと思う。
私生活であんな動きしないし、街でもあんなふうにゆっくり動いている人みたことないですもんね。
もし、いたとするなら他人の家に忍び寄ろうとしているドロボーさんぐらいではないでしょうか。(笑)

要するに今までの経験が全く生かせないのが太極拳なのだと思う。
それにゆっくり動くということは早く動くより、一動作に対しての情報量が半端じゃなく多い。
だから簡単そうに見えて難しい。

先生がゆっくり手本を見せてくれてるのに、「すいません、もう一度今のところをスローモションで見せていただけませんか?」とお願いするが、そもそも太極拳は最初からスローモーションなのだ。
先生も「だから今スローモーションでやったじゃないか」と言わんばかりの困惑顏。(笑)

この「出来ない」を「出来る」にする、ギャップを埋める作業こそが太極拳の醍醐味なんでしょうね。