2013年4月10日水曜日

太極拳で気持ち良くなるために

私が最初に習った先生が、とにかく気持ちよさそうに演武されるので、最初から私も同じように気持ち良くなりたいと思いました。
演武が始まると先生はまるで別の世界に行ってしまわれ、生徒のことなんかてんで忘れてらっしゃるようでした。
終わった後、先生に尋ねてみると、確かにそうだと認めておられましたし。(笑)

太極拳はゆっくりやればやるほど、足腰に負荷がかかるので初心者は辛いのですが、先生は構わずご自分のペースです。
こちらに合わせて早めに動いてくれるといいんだけど・・とも思いましたが、逆に言えば、自分がゆっくりでも演武できるようになれば良いというモチベーションにもなりました。

さて、太極拳の演武で気持ちよくなるためには?

それは、まず套路(型)を覚えてしまうということだと思いました。
「次の動作はなんだっけ?」と考えながら演武していたのでは決して気持ち良くはなれません。
だから、早く覚えてしまおうと。

次のステップとしては、覚えたはいいけど、今度は技量的な問題が生じます。
木彫りでいえば、最初はざっくりと大まかに荒削りし、そして細かな部分に彫刻刀を入れていきますが、
正しい動作が出来ていなくてはどんなに型を覚えても、気持ち良くはなれないと思いました。
なぜなら、「こんな演武でいいのだろうか?」などと思いながらしていること自体が気持ち良くないですから。(笑)

で、今の私はどうか?
正直言えば、気持ちいい時もあれば、そうでない時もあるという感じです。
10回通したとして、そのうち1~2回あればいいほうでしょうか。

なぜなら、やれどもやれども課題が生まれてくるからです。
なので、まだまだ無の状態で演舞するには時間が掛かりそうです。

頭の中を空っぽにし、まるで自分の体が何者かに操られているがの如く、空気に溶け込んでいくようなイメージ、そういう瞑想状態で85の動作を行うには、あと何年かかるのでしょう?

これこそが太極拳から抜けられない理由なんでしょうね。(笑)