2020年11月1日日曜日

もし太極拳に出会えてなかったら?

私が太極拳を今まで続けてきた理由と、これからも続ける理由を一言で言うなら、「安心が得られる」ということでしょうか。

そう思うことは今までに幾度もありました。
そしてその度に、太極拳への感謝の気持ちが強くなります。

人は常に健康を願っていますが、健康のありがたみをどれほど実感出来ているでしょうか?
健康というのは突然現れません。
不調や怪我は突然現れますが、健康は徐々に得られるもので、健康になっていく自分にはなかなか気づかないものです。

私が太極拳を始めたばかりの頃、自分では全く気付かなかったのですが、ある人に「姿勢がよくなった」と言われました。
まったく自覚がなかったので、その言葉をすぐに受け入れることは出来ませんでしたが、今思えば姿勢がよくなったお陰で人生が大きく変わったことに気づきます。

気功指導の時に私がいつも言うことですが、「健康な人は姿勢がよく、病気がちな人は姿勢が悪い」ということです。
姿勢をみればその人の健康状態がすぐにわかります。

姿勢の悪さは体力の衰えや運動を怠ってきた結果であり、自分の体を支える力が弱くなっているからです。
地球の引力により私たちは地球上で自由な生活が送れるのですが、その引力に負けると姿勢が崩れてきます。

足裏を大地に、百会(頭頂)をまっすぐ天に向ける。
これだけで絶大な力(健康)が得られます。

もし太極拳に出会ってなかったら私はどうなっていたでしょう?

外を自由に歩けなくなっていたでしょう。
毎日酷い頭痛に苦しんでいたでしょう。
毎日酷い腰痛に苦しんでいたでしょう。
毎日酷い肩こりに悩んでいたでしょう。
頻繁に風邪をひいていたでしょう。
神経痛にもがき苦しんでいたでしょう。
季節ごとに花粉に苦しんでいたでしょう。
酷い宿便に悩んでいたでしょう。

更に言うなら、
バイクで転倒した時、もしかしたら死んでいたかもしれない。
呼吸器系の痛みが激化し、癌によって死んでいたかもしれない。
流行の感染症にかかって死んでいたかもしれない。

想像しだしたらキリがありません。

冒頭で太極拳を続ける理由を「安心が得られる」と言いました。

では保険に入れば安心でしょうか?

保険は何かあった時にお金を支払ってくれるだけであって、何か起こらないように保証してくれるわけではありません。
もし仮に交通事故で手足を失ったとしたら、自分の手足は一生戻ってきません。
極端な例を出しましたが、実際、頭の片隅でそんなことを考えることがあります。

もし太極拳に出会えてなかったら?

そんなふうに考えると、始めた頃より自分が強くなったこと、健康になったこと、美しくなったことに気づくかもしれませんね。

健康は突然やってきません。
だから太極拳の有難みになかなか気づけないのです。

当会に於いて定期的に稽古に通っている会員さんは皆さんとても元気です。
その元気な顔が見れるからこそ、やりがいを感じるし、今後の意欲に繋がります。

太極拳を続ける理由は「安心が得られるから」といいましたが、
太極拳指導を続ける理由は「安心を得て欲しいから」という願いからです。