先日、師匠から教わったこと。
手で戦うのではないということ。
といっても別にそういう説明を受けたわけではない。
対練をして、そのことに気づかせていただいた。
こちらが攻撃をしようとして師匠と手が触れても、まるで柳の枝に触れたかのようにまったく抵抗がない。
その瞬間に師匠の拳や掌が自分の急所に入っている。
風のように動き、水のように襲い掛かる感じと言おうか。
そして、それは演武にも表れていた。
ずっしりと重いようにみえて、ふわっと軽くも見える。
天と地の狭間でそれらを自在に操っているかのよう。
正直カッコイイと思った。
それから私の演武も変わってきた。
沈むように、
そして舞うように、
明らかに気持ちがイイ。
力みを抜こうとガンガン抜筋骨を行っても、その動作自体に力みがあれば力みがとれることはない。
こればかりは自分だけでは決して気付けないことなんだと思う。
力みをとる最善の方法は、それを習得されている師と時間を共にすること。
その力みのない状態が空気から伝わってくるし、手を合わせることでそれを知ることが出来る。
あくまでも私の経験上だが独学で放鬆(力みがなく気が沈んでいる状態)を習得するのは不可能に近いと思う。
そういう私もまだまだなのだが。。