太極拳には聴勁と言う言葉があります。
相手の動きをいち早く察知し、それに対応する力を身につけるわけですが、
これがなかなか難しい。
ある時ふと思った。
太極拳で言う、手は虫の触覚に似てると。
虫は目があまり見えない分、触覚であたりの様子を確認している。
太極拳もしかり。
手で相手の動きを読み取る。
少し前のブログにも書いたが、手で受けるのではなく手で相手の動きを読み、手で相手の動きを制したり無力化したり、あるいは相手の力を利用する。
決して力づくで制したりするのではない。
つまり手を触れておけば、相手の動きが読めるようになるので、次への対応が迅速にできるということだ。
最近、サークルで推手を始めたが、力んでいるとすぐにわかる。
一人ではわからなくとも二人で行うことによって、自分が力んでいるか、そして相手の力みもわかるようになる。
力まず離れず。
力むと聴勁が鈍り、かわしたり、いなしたりするどころか、そのまま相手に腕ずくで倒されてしまうだろう。
しかも、力むと勁も通らなくなる。
勁が通らなくなると発勁が使えなくなる。
非力な女性でも戦える太極拳は勁力を使うことで大男と戦える武術だ。
だから、まず最初は力みをとることを最優先したいと考える。