2023年1月27日金曜日

簡化太極拳は使えるか?

このような議題が出ることが多いですが、
そもそも簡化太極拳は中国政府が健康のために制定した太極拳であり
武術として制定されたものではありません。

但し、武術として太極拳を修行している者であれば
簡化太極拳であっても技や勁を使うことができます。
それは簡化太極拳でなくとも
ラジオ体操ですらも技や勁を知るものなら武術として使えるようになります。

結論を言えば簡化太極拳だけを行っていても
護身術として使えることはありません。

護身術を少しかじっただけでもなかなか技が出てこないのに、
技の練習をせずに咄嗟に技が出ることはありません。

試しに仲間と、かるくスパーリングをやってみるといいでしょう。
恐らく殴る蹴るといった喧嘩スタイルになるのではないでしょうか。

さて、先ほどラジオ体操でも技になると言いましたが、
当然、太極拳で行う準備運動や抜筋骨(気功体操)ですら技になります。
立禅も技になります。

逆を言えば勁を身につけてしまえば
技にならないものはないと言っても過言ではないでしょう。
そして日常生活の動さ全てが技になります。

勁とは、触れることによって相手の力を無力化したり、
ダメージを与えたり、崩すことのできる力なので、
華麗な技は必要ありません。
手にナイフやスタンガンを持っているのと同じです。

もし護身のためにこれらの携帯を義務付けられても私なら恐らく断るでしょう。
勁が使えればその必要がないからです。
これらを携帯したり、電池切れを心配したり、バッグから取りだしたりするのも面倒です。

この勁を手に入れるための鍛錬はそれに特化した特殊なトレーニングが必要です。

それが立禅です。

「立っているだけで強くなれるのか?」
ほとんどの人がそう思うでしょう。

しかし太極拳を武として修行している者ならいずれ立禅(站椿功)の重要性に気付き重視するようになります。

「立っているだけなんて意味ない」
「体を動かした方がいい」
という輩もいますが、そんな方に限って体を壊しています。

伝統太極拳は実におもしろいです。

当会の道場ではこのように勁を鍛えるための練習を楽しみながら稽古しています。







2022年12月31日土曜日

健康とは闘うこと

あと数時間で令和4年2022年も終わります。

2022年という数字を見るとすごい時代に生きてると思うのですが、
120歳を目標としている私が実際その時になると2082年になっているわけです。
今ですら人生長いと感じているのに、まだまだいろいろ出来るのだと思うと健康の有難みをひしひしと感じます。

人間は常にウイルスと闘っていかなくてはなりません。
ウイルスはコロナだけでなくインフルエンザやその他にも多数のウイルスがあります。
ウイルスは常に進化しどんどん強力になっていきます。

それに合わせて人間も進化します。
逆を言えばウイルスがあるからこそ人間は強くなれるのです。
無菌室で生きて強く生きられるでしょうか?

いわば進化したウイルスに打ち勝つことが「生きる」ということになります。

弱いコロナウイルスを恐れるのではなく
今後現れるであろう更に強いウイルスにも打ち勝ちながら生き抜こうと考えて欲しいです。

「健康とは闘うこと」なのです。

太極拳で心と体を強くすれば恐れるものはありません。

深酒と夜更かしは止めましょう!
確実に命を縮めます。
「今さえ良ければいい」という考えではなく
人生はもっともっと楽しめるということを太極拳を通して知ってお欲しいです。

皆様の健康を心から祈ります。

今年一年春日伝統太極拳を応援してくださりありがとうございました。
来年もより一層頑張りますので宜しくお願いいたします。



2022年12月26日月曜日

比較すること

ある団体では次のような稽古法を実践しているようです。

それは、
会員が2組に分かれそれぞれが演舞し評価し合うというもの。

他の団体がどのようなやり方で稽古を行うかは自由ですが、
私はこのやり方を好みません。

理由はひとつ。

このやり方では伸びないばかりか人の粗探しをすることによって心が乱れるからです。
かといって、傷の舐め合いもよくありません。

私は太極拳を始めて約半年で楊式太極拳の全套路を覚えました。
入門したばかりの私は瞬く間に先輩方から認められるようになりました。

人に認められたくて努力したのではありません。
ただただ太極拳が楽しかったのです。

私は練習を練習として行うことはあまりありませんでした。
生活そのものが練習になっていたからです。

そして、私が誰よりも早く套路を覚えたのには理由があります。
私なりの最速上達法です。

それは「他人を見ないこと」です。

先生しか見ませんでした。
理由は簡単、
先生が一番優れているからです。

人は誰しも人より優位に立ちたいと思います。
そこでまずやってしまうのが自分より実力が劣る人を見て安心するというものです。
これをやり出すといくら時間をかけても上達しません。
常に自分より劣る人を探しているのですから。
この行いの中に自分が努力するキッカケがあるでしょうか?

上達したかったらまずこのことを絶対に守ること。

「他人の粗探しをしない」
「自分より実力が上の人だけを見る」

これが私の中での揺るぎない最速上達法です。

言い換えれば、
「人を見下さない」
「常に上を見て歩く」

最速上達法は人間としての成長も促します。

実際、2組に分かれて評価し合うというやり方でやっている団体にいた生徒が以前当会にいましたが、
この者の心は常に他人との比較。
人を思いやるどころか仲間のことを自分が優位に立つための踏み台にしていたのです。
人を下に見て優越感に浸る。
一体何の得があるのでしょう?
これを知った時は居たたまれない気持ちになりました。

その者は自分が人より長けていると思う分野(演舞力)だけを伸ばそうとし、
他の苦手なことはことは鼻っから否定。

結局この者は本流の太極拳を身につけることは出来ませんでした。

太極拳は套路が上手に演舞できたら人より上手いということではありません。
演舞力=功夫ではないからです。

太極拳を舞踊として楽しむのも自由。
しかし当会では心と体を強くすることを目的としており、
これこそが武術であると思っています。

仲間を踏み台にするのではなく、
仲間を心から思いやれる広い心の持つ人間になって欲しいと思います。



覚える、固める、離れる

稽古会開けて今日の午前稽古は4人で稽古しました。

套路を覚える者。
套路を固める者。
套路を離れる者。

すべて太極拳の修行に必要なことです。

まず覚える、
覚えたら固める、
固めたら崩す
と言った感じですすめていきます。

覚えるのも大変ですが一度身に付いた型を崩すのも難しいかもしれません。
しかし、心の在り方ひとつで1秒でも変れることです。

自分を枠に嵌めない。

あと、修行する上で年齢は関係ありません。
「歳だから」
この言葉が出始めたら老化のはじまりです。

この意識ほど修行の邪魔になるものはありません。

私の場合、基本±1まわりは同年代であり兄弟です。
仮に2まわり違ってもその人をリスペクトします。
人の価値は年齢ではないですから。

「学び」に年齢は関係ありません。
子供から学ぶことだってあるのです。

そう考えられるようになったら一回り大きな人間になれるのではないでしょうか。




2022年12月22日木曜日

未来体験

 今まで何度かお話してきたことですが、
「解ったと思ったら解っていない」
「出来たと思ったら出来ていない」
ということです。

世の中には情報収集が上手な人がいて、
その情報から推測したり予測したりするのが得意な人がいます。
それがあたかも本当のことのように話し、それを「論破」などと言っていますが、
情報から得た予測は所詮机上の空論に過ぎません。

何故なら情報収集している時点でその情報に操られているからです。

情報の9割以上は嘘だと思った方がいいでしょう。
情報発信者のほとんどは、自分の都合のいいように情報を作り出すものだからです。

情報収集とは異なり、修行者は別の体験をすることができます。

そして懸命に修行を続けていると、
ある時、自分の可能性を垣間見ることが出来ます。
その時、今までにない力を得たように感じます。

しかしそれはやがて消えます。

なぜ消えるのでしょう?
それはまだその域に達していないからです。

ではなぜ体験できるのでしょう?

それは、
「あなたはやがてこの力を手に入れることが出来ますよ」
ということを一瞬だけ天がその力を与えてくれるのです。

これは努力していなければ決して体験出来ないことです。

目に見えないものを嘘だと決めつけるのは自由です。
数ある情報から勝手な予測を立てるのも自由です。

しかし修行者は実際に未来を見る力を持っています。

それが「悟り」や「気づき」と言われるものです。

世の中は修行が辛いと思って止めてしまう人がほとんどです。
こうして情報に操られる側となります。

真実が知りたいのなら、すべきことは情報収集ではありません。
修行あるのみです。



2022年12月7日水曜日

拒まない

今日は昇段試験のためにM子さんと自由推手をやりましたが、
まだまだ動きが硬かったので、相手を受け入れるように指導しました。

相手の攻撃を恐れるあまり逃げたり拒んだりするような動きになっては
いつまでたっても柔らかい動きにはなりません。

そこで、
相手を受け入れると実際どのような動きになるか手本を見せました。

この後のM子さんの動きが全く違うものになりました。

相手の攻撃は本当に攻撃でしょうか?
もしかしたらそれはプレゼントかもしれません。

拒まず受け入れる。

そうすればやわらかい動きになり、太極拳の本当の姿が見えてくるでしょう。

2022年12月1日木曜日

こんな人は失敗します

12月になりました。

当会では今月11日に昇級試験と昇段試験を行います。
今まで何度かお話してきたことですが、
試験を行う理由は私の夢だったからです。

試験を開催することではありません。
試験を受ける方です。

私は事情によりお世話になった会を離れなければならなくなり、
予定していた昇段試験の機会を失ってしまいました。

子供の頃、剣道と空手を少し習いましたが、当時は色帯の先輩に憧れました。
しかしそれも機会を逃しました。

試験で目指す級をとる。
段をとる。
色帯をとる。

これらの諦めきれない夢をずっと引きずりながら生きてきました。

これこそが当会で昇級試験・昇段試験を行う理由です。

私が叶えられなかった夢を会員や門下生に与えたい。

うまくなりたい
上達したい
強くなりたい

人それぞれ目標があると思います。

しかし漠然とした目標では到達するのにただただ時間がかかるだけです。

明確な目標と時期設定があれば人は驚くほどの力を発揮します。
それは他の分野でも散々経験してきたし、それを実証してくれる人は世界中に大勢います。

ちょっとネガティブな話にはなりますが、
検定試験で失敗し当会を去った人の話です。

一人は試験日に風呂に入っていたという理由で無断遅刻しました。
謝罪も一切ありませんでした。
試験内容も散々で当然不合格でした。

もう一人は試験に向けて個人レッスンをたくさん受けられる方でした。
しかし家では全く練習しない人でした。
当然、試験内容も合格点に到達するレベルではなく不合格となりました。

この方々はこれを機に辞められました。

この話を聞いてどう思いますか?

そもそも試験はなんのためにあるのでしょう?

多少時間遅れても試験さえ受ければ合格するのでしょうか?

家で練習しなくともレッスンをたくさん受ければ合格するのでしょうか?

このことを思い出すたびにとても残念な気持ちになります。

一方、どんなに忙しくとも少ない空き時間を利用し試験のために懸命に打ち込む受験生もいます。
たくさんレッスンを受け、家でもたくさん練習する受験生もいます。

だらだらと套路を通すだけの練習をしていても上達しません。
もちろん体を動かすことによる健康効果は得られますが・・

大切なことは試験に向けてどれだけ集中し、
どれだけ意欲的になれるかではないでしょうか?

頑張ってる自分を自分で褒めてやりたい。
そんな自分に出会うことも出来るでしょう。

楽しいことばかりではありません。
辛いこともたくさんあります。

可能性にチャンレンジし自分の願望を叶えるために必要なことであり、
辛いことから逃げず立ち向かえば必ず人は成長することが出来ます。

今こそが今までと違う自分に出会える絶好の機会です。

自分の可能性を信じ最期まで諦めず頑張って欲しいと思います。