2021年2月11日木曜日

太極拳が好きな理由100

本当に好きなことならその理由100は簡単に上がると思います。

私はいくつかある流派の中でも楊式太極拳が一番好きです。

知っているだけでも、
楊式、双辺、陳式、呉式、孫式、武式、和式、鄭子等。

少なからずとも武式以外はすべて経験し型や技の研究も行いました。
そして、楊式、双辺、陳式、呉式、鄭子の5流派の方々とは直接手合わせをさせて頂いたこともあります。どの流派も素晴らしいです。

この経験は大変勉強になりましたし、今でも楊式太極拳の可能性を引き出すための研究材料になっています。

上記流派とは別に、簡化太極拳(24式太極拳、42式太極拳等)という制定拳があります。

これらを2年程経験しましたが、制定拳は前述した伝統拳を元に、その中から護身武術の要素を省き健康目的に編纂された太極拳となります。

もちろん太極拳ですから護身として使おうと思えば使えるのですが、ほとんどの教室ではこれら指導を行っておらず型中心の稽古を行っています。

このことはかつて私がいくつかの制定拳教室で学ばせて頂いた経験によるものです。

いずれも技の練習だけ行っても太極拳ではその技は使えません。

そもそもどんな技でも100人中100人に掛かる技はありません。
それでも、その技の技術を磨くための鍛錬(トレーニング)を行わなければ太極拳の技にはならないからです。

太極拳の技では力(腕力)を使いません。
それよりも大事なことは相手を感じることです。

相手を感じるためには、推手や散手による崩し合いを行わなければその腕を磨くことは出来ないですし、感じる力(気感)を強くするための気功による鍛錬も必要です。

制定拳の教室ではこれら気功、実戦推手、実戦散手は省かれ、
健康、表演、競技などを楽しむための太極拳となります。

伝統拳と制定拳、
自分に合った方が選ぶのがいいでしょう。

本題に戻します。

私は数ある流派の中でも楊式太極拳が好きな理由は100以上あります。
今、書き出しているところですが、このままいくと恐らく1000は超えると思います。
引き続き書き出して行こうと思います。

あなたは自分の太極拳の良さを100以上言えますか?

「健康にいい」「覚えやすいから」など、いわゆる受け売り言葉ではなく、
自分が感じたこととしてです。

私が楊式太極拳が好きな理由をあえてひとつあげるなら、
相手を傷つけないからです。
風のように捌き、風のように打ちます。
技をかける方も掛けられた方もすごく気持ちいいのです。

闘いと言えば、お互いに闘争心を剥き出しにし、相手を倒すことに気持ちが行きますが、
陽式太極拳は逆に興奮した相手を落ち着かせることが目的になります。(少なくとも私はそう捉えています)

とはいえ中にはかなり危険な技もあります。
それは武器を持った相手だったり、あきらかに殺意を持っている相手に対してに対応するために持っておいた方が良い技となります。(護身用の拳銃のような感じでしょうか)

いずれも、
打てば相手を更に興奮させるのは当然ですが、
太極拳では先制攻撃しません。
もし打ってきたならば技を掛けることになりますが、
打たれても気持ちいいとなれば結果はどうなるでしょう?

争いは争いを生みますが、
陽式太極拳の目的は沈静と友好です。

私が楊式太極拳をこよなく愛する理由です。