太極拳の十要に動中求静(どうちゅうきゅうせい)という言葉がある。
今まで言葉としてなんとなく理解しているつもりだったが、10年経った今なんとなくわかってきたような気がする。(違うかもしれないが)
最近意識的に十分気を静めてから演武を行うようになったが、その時にゆらぎが起こることがわかった。
音楽でも正確なリズムで演奏することは大事だが、それではグルーヴは生まれない。
特にキメの部分では貯めて演奏しなくては単調なコンピューターミュージックのようになってしまう。
いずれも、ゆらぎはどこから生まれるのだろう?
演武しながら静かに観察してみると腹であることがわかった。
腹の躍動感でもって静かに動くとゆらぎが生じる。
それが良いのか悪いのかはわからない。
ただ、それがひたすら気持ちいい。
そもそも宇宙も、インフレーションというゆらぎから生まれたのだから、
演武均等(えんぶきんとう)と言えど、多少のゆらぎがあるのは自然な形だと思った。