当時通っていた道場では形意拳を始める段階では套路は一切教えてもらえない。
立つことと、劈拳、鑚拳、崩拳の三本だけをひたすらやらされる。
当時は「いったいいつまでこればかりやらされるのか?」と正直不満を感じていたが、
今となってはこのことにとても感謝している。
あの頃の自分があるから今の自分がある。
もし、いきなり套路を始めていたら形意拳の本当の威力が解らなかっただろうし、
形意拳のパワーの出し方も解らなかっただろう。(今も全て解っているわけではないが・・)
そもそも私は形意拳を好きで始めたのではない。
正直嫌いだった。
本当は八卦掌を学びたかった。
しかし私は決して器用ではない。
形意拳のようなシンプルな動きのほうが自分に合ってると感じた。
そして今は形意拳が楽しくて仕方なくなっている。
今日は形意剣の練習を3時間みっちり行った。
形意棍の時も感じたが、剣も形意となると相当殺傷力が大きいだろうなと感じた。
跟歩を使って突進し、体重の乗った剣で相手を斬りつける。
その証拠に、何度ネジを締め直してもすぐに剣の剣身と柄の接続部分がガタガタになった。
もしかしたらまだ力の出し方が解っていないだけなのかもしれないが・・
やればやるほどおもしろくなる太極拳。
やればやるほど楽しくなる形意拳。
これを交互に行うことで、放鬆の大切さと、太極拳でのパワーの出し方の理解が深まるように感じた。