太極拳は人と張り合うための武術ではない。
自分の修行。
自分の可能性をどこまで引き出せるか?
それが太極拳に求められる修行の意味だと思う。
仲間同士と太極拳を行っていると、力の差を感じることもあるだろう。
私としてはありのままにそれを受け入れて欲しいと思う。
遅れをとってしまったからとか、
どうしてもあの人に敵わないとか、
誰それには負けたくないとか、
劣等感を感じてしまっているとか、
そのようなつまらぬプライドや煩悩は捨て去ろう。
そのこと自体が禅の道から外れるものであり、
いわば太極拳の修行から外れることになる。
自分がなんのために太極拳を始めたのかもう一度よく思い起こして欲しい。
人と張り合うため?
そうではないはず。
私は誰とも競わないし争いもしない。
だから優越感も劣等感もない。
ペースが乱れることもない。
ただ、自分の可能性を知るためにすべきことを全うするのみ。