師が楊式を練り出すと空気が動き出す。
何度真似ようとしても真似られない
その理由がわかった。
それは実体がないから。
風や火に形がないよう
師の楊式には形がない。
風のようにいなされ
炎の如く打たれる。
それはまるで龍のよう。
師の動きには演じる意識がまったくない。
演じるというより念じるという感じにみえる。
何を念ずるのか?
私はまだ入り口に立ったばかりだが、
その意識の動かし方や自分の動きの変化を感じようとすると
今までにない太極拳が見え隠れする。