昨夜行った双辺太極拳クラスでの稽古で感じたことですが、
まだまだ楊式太極拳との切替がうまくいかないようです。
確かに力の出し方が全然違います。
楊式太極拳は丹田を使って風を起こし、
双辺太極拳は体内の水を動かして力を出します。
「どちらか一方ではいいのでは?」
と思うかもしれませんが、
私はこの二つを学んで良かったと思っています。
ここで漫画拳児の最終章を思い出します。
拳児は敵に自分の拳法が通用しないと感じ、次々と戦法を変えて闘いました。
実は私も交流会で同じような経験をしたことがあります。
相手の攻撃があまりにも早く、いなそうにも間に合わないのです。
何発もボディに掌打を喰らいその都度大きく吹っ飛ばされました。
実は何度も吹っ飛ばされたのはその技を分析したかったからです。
相手にも「打ってきてくれ」と頼みました。
練習試合ですから勝ちを取りに行く必要がないし、他流を学べるまたとないチャンスです。
私は「負けることで学ぶ」というのをこれまで何度も経験してきたし、
武術に限らず常日頃から結果オーライ主義です。
最後に勝てばいいのです。
そして、その後私は戦法を変えました。
楊式太極拳から八卦掌、形意拳に。
効果がありました。
ひとつの技だけで何人も倒せればカッコイイでしょうし、
そういうのに憧れはしますが、
私にとって自分らしい武術は「状況に応じ変化する」のが自分のスタイルだと思っています。
楊式太極拳はそれなりに解るけど、
双辺太極拳はよくわからない・・
と、匙を投げる前に、もっともっと感じようとしてみてはどうでしょう?
「勝ちをとりに行かない」
「打たせる」
「負ける」
「勝ち方」は武術本にいくらでも書いてあるでしょうが、
「負け方」は書いていません。
しかしその本を出している先生方は負け方を知っているからこそ勝ち方を覚えたのだと思います。
「損をして得をとる」
有名な言葉ですが、これを教えてくれたのは武術の先生ではなく、
夜の店のバイトをしていた時のオーナーでした。