過去に2年間制定拳を習ったが、
一番嫌いだったのがストレッチ。
郷に入ったならば郷に従えということで、
先生のように足が開いたり上がるように懸命に努力した。
家でも暇さえあればストレッチしたし、
毎日ジムにも通いサウナで股関節が柔らかくなるようストレッチした。
とにかく懸命に努力した。
2年経ってどうなったか?
ほんの多少、脚が上がるようになったぐらい。
開脚はほどんと変化なし。
子供の頃からクラシックバレエをやって今は教えてる従妹にそのことを尋ねてみた。
「人それぞれ骨格が違うのだからそれは無理」と。
確かに生まれつき体が硬い。
でもそれをどうにかしたくて頑張ってきた。
マジで頑張った。
しかし変わらなかった。
そうこうしているうちに疑問を持った。
一体自分は何をしているんだ?と。
太極拳をやりたいはずなのに、ストレッチばかりしてる。
「自分のやりたかったことはこれじゃない」と思いました。
郷に入ったならば・・ですが、
その郷が自分が入るべき郷ではなかったということ。
その後伝統に立ち戻り、鬆身法や立禅、套路などで毎日鍛錬しました。
そして、開脚こそできないが、やわらかい力を身に付けた。
いわゆる太極拳で最も重要な勁という力。
そしてそのやわらか力を身に付けたことが
これほどにも嬉しいのはその2年を過ごしたからこそ。
道を外すことは誰にでもあると思う。
しかし立ち戻る勇気さえあれば、その期間は容易に取り返せるし、
逆にそれ以上の結果さえ得られる。
これからももっともとっとやわらかい力を使えるよう更に研鑽していこうと思います。
2年は無駄ではなかった。
私をやる気にさせてくれた起爆剤だったからです。