2023年7月23日日曜日

先生と生徒

私がいつも心掛けていることは生徒に対し平等に接することです。
一人一人レベルに応じて丁寧に接します。

もし孤独を感じていそうな生徒がいれば、声を掛けるようにしています。
ぐいぐい来る生徒に対してもあしらうことなくきちんと対応します。
「どこからでもかかってきなさい」という精神です。

先生によっては「この生徒はやり辛いな」と感じる人もいるでしょう。
私にもあります。
しかしそうなると余計に燃えるのが私の性格です。
扱いにくい生徒ほど、まともになって欲しいと思うし、実際そうなっていきます。
辞めていく人もいますがね(苦笑)

とにかく、こうして生徒と平等に接するのは
生徒同士仲良くやって欲しいからです。

私も人間ですから、当然好き嫌いはあります。
因みに好きな生徒はこんな生徒です。

  • 練習熱心
  • 素直(真剣に話を聞こうとするし、よく見て正しく真似ようとする)
  • 慕ってくれる生徒
  • グループレッスンの時に近くに立つ人
  • 感想を聞かせてくれる人

以上です。

先ほども言いましたように、これはあくまでも好きな生徒であって、
だからといってそうでない生徒をないがしろにするわけではありません。
私にとって生徒は教えるだけではなく、自分を成長させることの出来る相手でもありますから。(自分にとっても学べるという意味)

さて、さきほどリストアップした内容をひとつひとつ説明していきます。

練習熱心な生徒、好きです。
当然です。
私も太極拳を伝えたくて教えることを始めたわけですから、熱心な生徒を応援したくなるのは当たり前です。

素直な生徒、好きです。
なぜなら素直な生徒は上達が早いからです。
自分でやろうとせず、私の動きをよくみて、その通りに動こうとします。
逆に自分で動こうとしている人はなかなか上達しません。

慕ってくれる生徒も好きです。
私は太極拳を教えたくて教え始めたのではありません。
太極拳を好きになって欲しくて教え始めました。
だから太極拳が好きになってくれる人が好きです。

次に距離感です。
長く続けてる会員さんが後ろに立つのはわかります。
しかし古い会員さんは新しい会員さんを前に立つようエスコートすべきです。

確かに遠くからのほうが全体が見えて全体の動きが解りやすいというのはあります。
しかしパワーが伝わってきません。
はっきり言ってしまえば動作なんていくらでも覚えようはあります。
しかし内家拳で大事なのはカタチではなく師から滲み出るパワーを得ることです。

今の私が今の自分でいられるのは、
先輩が私を先生の近くに立つようすすめてくれたからです。
(場所を譲ってくれたからです)
もちろん自主的に先生の近くにいったこともあります。

ハッキリ言いましょう。
内家拳で強くなりたかったら絶対先生の近くに行くべきです。

私は音楽活動していた若い頃はよくライブに行ったものです。

大好きだったアーティストのチケットがなかなかとれず、
やっととれたと思ったら、武道館の2階席の奥の方。
これは楽しめませんでした。
アーティストはゴマ粒のように小さいし、
音にしろ反響音しか聞こえてこない。
アリーナで騒いでいる人たちをただただ傍観するしかありませんでした。
アーティストの熱い想いなど伝わってくるはずもありません。

逆にアリーナの前から1列目や2列目のチケットをとれたこともありました。
これは最高に楽しめました。
目の前に好きなアーティストがいる。
熱いプレイが魂に響いてくる。
こんな時はしばらく興奮が冷めず、仕事もプライベートも常に元気でいられました。

大事なことはパワーを感じることです。


武術では、ある有名な中国の先生の講習会に参加したこともあり、
その時は会場に60~70人ぐらい集まりました。
私は初参加でした。
それでも最前列、しかもその先生のすぐ近くに立ちました。(自主的にです)

YouTubeでしか見たことのない有名な先生が目の前にいる。
当然よく目があいましたし、最も手取り足取り直接指導してくれたのも私でした。
なによりもパワーを頂きました。
恐らくあの会場で一番得したのは私でしょう。

内家拳で学ばなければいけないのはカタチではなくパワーです。
近くに行けば行くほどパワーもらうことが出来ます。

先輩がいつも前を譲ってくれたのはそういうことだったのです。
やさしい先輩達に恵まれ本当に幸せでした。

最後に・・感想を聞かせてくれる生徒、好きです。
毎回感想を聞かせてくれる生徒がいます。
だからといって特別扱いはしません。
指導も他の生徒と同じようにします。
しかし気持ちの入り方は全然違います。

感想をくれる生徒は意欲があります。
だからこそその意欲に応えたいという気持ちになります。
ホンキで上達してもらおうと思うので指導は徹底的に丁寧になります。
そしてその生徒はやはり圧倒的に上達が早いです。

今、私は先生の立場で書きましたが、
私が生徒時代の時は毎回先生に感想を伝えました。
その場でも伝えましたが、あとからメールでも感想を伝えました。
そして私のことをすごく可愛がって下さいました。


あるおいしいラーメン屋で
「いやー!ここのラーメンは何度食べてもおいしいです!」と感想をいいました。
私は心の声が口に出てしまうのです。
すると次行った時、同じものを注文したら、チャーシューが2倍入ってました。

そういうことなんです。