2021年12月27日月曜日

闇か光か

今朝の稽古は3人で行いました。
そして休憩時間にKさんからこんな質問を受けました。

「気功をやる上でどんなことに気をつけたらいいですか?」
「気の流し方とか解らなくて・・」

答えました。

「気の流し方よりまず先に姿勢と脱力を徹底的にやったほうがいい」と。

そうなんです。
どんなに気の流したかが解ったところで姿勢が悪ければ気が上手く流れないし、力みがあれば気の流れがそこで滞ってしまいます。

又、力みをとらなければならないのは体だけではなく頭もです。
体も空っぽ、頭も空っぽ。

そんな風に説明すると、
「どうしても雑念が沸いてしまって・・」とKさん。

そう、一番厄介なのが雑念です。
雑念が妄想となり、どんどん悪い方向へと思考が傾いてしまいます。

人間、頭でごちゃごちゃ考えるとロクなことになりません。
どんどん闇の方向に引っ張られてしまうのです。

まだ眉間に皺を寄せてますか?
このことに何のメリットもないし、ただただ時間を浪費するだけです。

だから、まず何も考えず頭を空っぽにして体を動かしてみる。
そうすれば、必要な情報が天から降りてきます。

必要な情報を得たいから必死で考えようとしてるんですよね?
逆です。
必要な情報を得たかったら、心を鎮め何も考えないことです。
すると自分に必要な情報、進むべき道が指し示されます。

私はこれに従って行動し間違った方向に進んだことは一度もないし、
それどころかどんどん運を引き寄せているようです。

いつもコップの中の水で例えていますが、
コップの中の腐った水を捨てなければきれいな水を入れることは出来ません。
だから捨てることが大事なんです。

そうはいっても、
捨てられない人がどれほど多いことでしょう。

そんなに大切にしていても、もし火事になればすべて燃えてしまうし、
洪水になればすべて流されてしまいます。
もっと言えば、その捨てられないモノって死ぬときに持って行けるものでしょうか?

死ぬ時、肉体はなくなり骨と魂だけになってしまいます。
今大切にしようとしているものは骨壺に入るものでしょうか?

その魂を鍛えるのが太極拳なんです。
魂は死後も生き続けます。

死後の世界は解りませんが、これまで何度か経験したトランス状態(幽体離脱)では自分で自分を上から見ている状態になります。
この状態になると霊体の自分が現実の自分を操ることが出来、
更に、次に起きることも解るようになります。

まるで仮想現実のゲームの世界のようです。
(この場合現実の自分が仮想であり、霊体と思われる自分が現実になりますが)

その時に霊体の自分が現実の自分に送る力はなんでしょう?
何かしらのエネルギーです。
それが気です。

結局、太極拳で鍛える気のパワーは自分を操る力を身に付け、その現実の自分は周りを操ることもできます。

ここまでの話は受け売りでもなく借り物の言葉ではありません。
すべて私自身が経験したことです。

もし死後の世界が幽体離脱と同じ状態なのであれば、死後も柵に囚われることなく、自由にのびのびと魂として生き続けることが出来ることになります。

結局、気功や太極拳で積んだ徳は死後に持って行けるということになります。

今日はそんな話をしていました。

とても太極拳とは程遠いような話に感じるかもしれませんが・・(笑)

とにかく、

姿勢を正す
極限まで脱力する
頭を空っぽにする

こうすることで自然と気の流れを感じるようになり、どことどこが繋がっているかも自分自身で解るようになります。

このような経験は私だけでなく、様々な分野の第一線で活躍をしている数多くの方が経験していることです。(口に出して話さないだけです)

太極拳を舞踊やスポーツとしてやるのも良いですが、
これほどまでに感動的なスピリチュアルな経験が出来るのも太極拳です。

それを武術として生かすのが太極拳の最大の魅力だと私は思っています。




2021年12月14日火曜日

渾元椿とは?

今回の試験で少し残念だったのが、若干名、最初の渾元椿(こんげんしょう)が抜けてしまったことです。

※渾元椿とは天地の間に杭のように立つことで、天地との融合を目指すもの。

双辺太極拳において、最初の渾元椿はとても重要です。
逆を言えば渾元椿なくして、双辺太極拳の力は全く出せないと言っても過言ではないでしょう。

双辺太極拳は天地の力を最大限に利用します。
沈む力と浮き上がる力。
渾元椿によって天地と繋がり、それによって双辺太極拳の全ての技が使えるようになります。

アクションヒーロー系の映画やドラマでも、強敵を相手にする時、闘う前に呪文を唱えたり、瞑想したり、天地のパワーを取り込むようなポーズをしたりといったシーンが見られますが、まさにアレです。

套路を始める時、なんとなく手を動かすだけの動作から入っても、それでは踊りの域を超えることは出来ません。
渾元椿の時点でどれだけ無駄な力を抜きし、瞑想し、空間と一体化できるかが大事なのです。

これまで幾度も気功と太極拳を分けてはいけないと伝えてきましたが、まだまだ分けて考えている方が多いようです。
気功と太極拳の間に境界線はなく、武術と気功の融合こそが太極拳なのです。

すべての動きに意味があると思ってください。

套路の中には実際、想像を遥かに超えるほどの秘伝の技が隠されているのです。
それを見せないようにしている套路もあれば、決して教えられることもない奥義があることも覚えておいてください。

渾元椿に始まり、渾元椿に終わる。
それが双辺太極拳です。

#渾元椿 #双辺太極拳 #99式太極拳 #九十九式太極拳 #正宗太極拳



2021年12月2日木曜日

合気道は武道、太極拳は舞踊?

道場に来られる会員さんがたまにこんな風に驚かれます。
「太極拳って武術だったんですね!?」と。

太極拳は元から武術です。

太極拳といえば、よく話題に出るのが合気道です。
太極拳と合気道はとても良く似ています。

合気道は小柄な女性でも大男と闘える武道というイメージがありますが
なぜか太極拳は健康体操や舞踊というイメージ・・

実際、合気道の稽古を見ていると小柄な女性やご年配の方が体格の良い男性をぽんぽん投げ飛ばしとても格好良いです。

本来は太極拳もそのようなイメージになるはずなのですが・・

楊無敵と言われた太極拳が何故カタチだけの体操や舞踊になってしまったのでしょう?

このことを説明すると長くなるので別の機会にしますが、
ハッキリ言えることは、太極拳も合気道と同じです。
非力な女性や高齢者でも、大男と対等に戦える高度な護身武術です。

そして、誰もがこのような力を得たいと思っているはず。

今の太極拳はまるで牙を抜かれたトラに見えます。

そうこうしているうちに物騒な事件で、罪のない人々が次々と殺害されています。
こんな状況の中、牙を抜かれたトラのままでいいのでしょうか?

太極拳は本来のトラに戻るべきです。



2021年12月1日水曜日

硬さは何故生まれるか?

これまで指導して気付いたことは、体が硬い方がとても多いことです。

硬いといっても柔軟性ではありません。
体が緊張状態でゴリゴリなのです。
そして困ったことに本人がそれに気づいていないことです。

その硬さは力みから生じます。
いかに普段無駄な力を使っているかということになかなか気付けないのです。

体の硬さは心の硬さです。
心と体は同一です。

情報に溢れた今の複雑な世の中を柔軟に行きていくためには、
心の柔らかさが必要です。

とはいえ心を柔らかくするのは容易ではありません。

その気になれば1秒で柔らかくなることもできるのですが、
そのためには多くのものを捨てなければなりません。

結局「硬さ」とは捨てられない過去への依存心が生み出すものであり、
これに縛られている間は決して柔らかさを手に入れることは出来ません。

では手っ取り早く体をやわらかくする方法はないのでしょうか?

実はもっとも簡単な方法が体を柔らかくすることです。
柔軟性ではありません。
やわらかい力を使えるようになることです。

姿勢を正し、
体の力を極限まで抜き、
なにも考えないようにすることです。

いわゆる「禅」です。

当会では稽古で毎回、立禅を行います。
やわらかさを身に付け、自分の存在の意味や自分の進むべき道を知るためです。

やわらかい力は生活だけでなく人生も変えてくれます。

是非一度当会で立禅と太極拳を体験してみてください。

きっと探しているものがみるかるはずです。



伝統の到来

昨日は月一回の自立支援講座を当道場で行いました。

本講座では誰にでも気軽に参加してもらえるよう、ゆるい体操のような気功を行っていますが、
ある男性利用者さんが道場にあるミットを指さし「これ何に使うんですか?」と聞かれたので、「ちょっと持ってみて」といい、かるく暗勁(触れた状態で打つ)を入れてあげました。

すると目を丸くしてビックリ。

ついでに寸勁(3センチぐらいの距離から打つ)も打ってあげたら更にその威力に驚かれました。

他の参加者さんからもとてもウケが良かったので、攔雀尾(らんじゃくび)や如封閉閉(にょふうじへい)などの技を使い、早い突きや手を掴んでもらったりして少しだけ技を体験してもらいました。
利用者さんだけでなく職員の方も太極拳の凄さにとても興味を持たれました。

太極拳って舞っているように見えるんです。

なのに、ふわっと舞ったかと思えば、あっという間に技が掛かり、床に叩きつけられたり、吹っ飛ばされたりと驚くような技が飛び出します。

大人しくじっとしている生き物に、みたこともない動きでいきなり襲い掛かられると怖いですよね?(笑)

因みに舞うと言っても、太極舞(たいきょくまい)とは全く関係ありません。
太極舞はカンフーの動きを模したフィットネスダンスであり、
太極拳のように強靭な体を作ったり、気を練って生命力を上げたりするものではありません。

これまで似たような名称に釣られたことって多くないですか?
(かつて流行った海外疑似ブランドのように)
似せているのは商業的な意味があるのかもしれませんね。

代表である私はとことん本物志向ですが、本物を求めた結果今の師に出会い、それを皆さんに伝えたい一心で頑張っています。

この拘りは絶対に譲れません。

歴史を振り返れば解ります。
人は常に本物を求めており、
いずれ紛い物は見向きもされなくなります。

今後、間違いなく伝統太極拳の時代が到来します。

#太極拳 #護身武術 #禅 #太極舞 #フィットネスダンス