2021年12月14日火曜日

渾元椿とは?

今回の試験で少し残念だったのが、若干名、最初の渾元椿(こんげんしょう)が抜けてしまったことです。

※渾元椿とは天地の間に杭のように立つことで、天地との融合を目指すもの。

双辺太極拳において、最初の渾元椿はとても重要です。
逆を言えば渾元椿なくして、双辺太極拳の力は全く出せないと言っても過言ではないでしょう。

双辺太極拳は天地の力を最大限に利用します。
沈む力と浮き上がる力。
渾元椿によって天地と繋がり、それによって双辺太極拳の全ての技が使えるようになります。

アクションヒーロー系の映画やドラマでも、強敵を相手にする時、闘う前に呪文を唱えたり、瞑想したり、天地のパワーを取り込むようなポーズをしたりといったシーンが見られますが、まさにアレです。

套路を始める時、なんとなく手を動かすだけの動作から入っても、それでは踊りの域を超えることは出来ません。
渾元椿の時点でどれだけ無駄な力を抜きし、瞑想し、空間と一体化できるかが大事なのです。

これまで幾度も気功と太極拳を分けてはいけないと伝えてきましたが、まだまだ分けて考えている方が多いようです。
気功と太極拳の間に境界線はなく、武術と気功の融合こそが太極拳なのです。

すべての動きに意味があると思ってください。

套路の中には実際、想像を遥かに超えるほどの秘伝の技が隠されているのです。
それを見せないようにしている套路もあれば、決して教えられることもない奥義があることも覚えておいてください。

渾元椿に始まり、渾元椿に終わる。
それが双辺太極拳です。

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