昨夜の夜間クラスは3人で稽古しました。
入会したばかりのSさんにとってたくさん指導が受けられるのははいいのですが、
先輩方の稽古風景を見る機会がないので、久しぶりに楊式剣の一段を披露しました。
私は現在某カルチャーで講師をしていますが、
契約時に店長さんに伝えられたことが2つあります。
「生徒さん達に先生の技を見せてあげて欲しい」
「なるべくスキンシップを心掛けてあげて欲しい」
前者は、教えるばかりで先生が自分の腕前を見せないため、モチベーションが下がってしまうというもの。
後者は先生と生徒の距離感について触れられていました。
私自身、覚えたての頃は嬉しかったので人に見せたいと思ったものですが、
今はその逆です。
「見せたくない」に変わってしまいました。
まだまだ未熟なのですが、
内家拳の神髄に触れる域に来ると、自然とそうなるようです。
人に見せたい宝物と見せたくない宝物があるという感じでしょうか。
ですから、今はなるべく見せられるものは見せようと意識しているし、
毎回稽古で動きを見せながら皆さんと平等に手を合わせることも心掛けています。
距離感に関しては難しいと思います。
距離を縮めすぎると学ぶ意識が薄れ意欲が落ちてしまうし、
距離があり過ぎると疎外感を与えてしまいます。
いずれも学びの場で依存心(甘え)が生じると生徒は成長出来なくなってしまいます。
教室の環境づくりもなかなか大変です。
仲間がいれば仲間と助け合ったり刺激し合ったりも出来ますが、
そうでない時は同等の環境に近づけるため臨機応変に対応することが大事だと思っています。
武術だけでなくどんなことにも柔らかい力を使えるようになりたいものです。