2013年6月3日月曜日

2時間も10年も変わらない?

八卦掌のある道場を訪れた時、
老師が私にこうおっしゃった。

「2時間やったものも、10年やってるものもほとんど大差ない」と。

私は、この思ってもみなかった発言にただただ唖然となった。
その場でも解らなかったが、1年以上経った今もなこの意味が解らない。

一体どういう意味だったんだろう?

10年修行したものも2時間しか練習しないものも変わらないって・・
捉え方によっては10年分の内容を2時間で習得できるということか?

なんか、マトリックスの世界だな。
頭にプラグを刺し、脳に直接、柔術の用法や戦闘方法をコンピューターでインプットするというアレ。

と、今、書きながらふと思った。
もしかしたら、こういうことではなかろうか?

教えることは2時間あれば十分、
あとは、それを10年繰り返せと。

私は見学に行っただけなのだが、老師は3時間ほとんど私に付きっ切りで、雑談を交えながら基本功や理論を教えてくださった。
型などは一切やらない。

いわゆる、八卦掌の戦術や意味、そしてその開発方法だ。
もしかしたら、私はとんでもない奥義を教わったのかもしれない。
確かに老師も「ここで学んだ3時間だけでも十分だ。ここで八卦掌を学んだと言ってよい」と言って下さった。

なんてことだ。
10年間のプログラムをたった1回の訪問で全て教わってしまったのだ。
今になって、もっとお礼を言っておくべきだったと後悔。

いずれまたこの道場を訪れるとしよう。