2016年6月17日金曜日

選手活動は4~5年と決めていた

間もなく4度目の全日本となる。

私は大会出場を決めてから4~5年で引退すると決めていた。
なぜなら私の目標はアスリートではないから。

私は指導者となるため、これからの時代、それなりの演武力が必要だと感じていた。
だから大会出場を決めた。

そして、
初出場の頃から2年間は体がボロボロになるまでトレーニングした。
なぜなら引退時期を決めてからスタートしたからだ。

膝はガタガタで痛みが治まらない。
そのうち足首まで痛み出す。
しまいには、ふくらはぎまでもが悲鳴を上げだす。

最後は鉛のような重い体を引きづりながら、
ただただ精神力だけでトレーニングを行った。
疲れ果ててそのまま練習場で寝込んでしまったことも何度もある。

筋肉痛が直らないうちに更に過酷なトレーニング。
筋肉疲労が回復しないうちに過酷なトレーニング。

慢性筋肉痛と筋肉疲労と闘いながらの毎日だった。

辛かったがその成果はなんとか表れた。
全日本では毎年4位ずつ順位を繰り上げ、去年は全国ベスト10入りを果たした。

奈良では拳術で3年連続優勝。
近畿大会では伝統器械で銀メダルを獲得。
伝統大会では拳術で銅メダルを獲得した。

そして、今年の全日本だが、
これまで行ってきたようなトレーニングはしないことにした。

必要以上に筋肉を酷使すると体内のフリーラジカル(活性酸素)が増加し寿命が縮まるからだ。
フリーラジカルは老化を促進させる。
陸上選手が短命と言われるがそのせいだ。
これは私が目指していることとは真逆だ。

それにもうひとつ解ったことは
試合向けのトレーニングを行うと勁力が衰えてくる。
これは実体験からわかったこと。

そもそも勁力とは筋力ではない力。
筋力を鍛えると勁力が衰える、
というより勁力の感覚が掴みにくくなるというほうが正しいだろうか?

筋力があると筋力に頼ってしまう。
すると勁力を上げるための感覚を掴む機会を失ってしまうことになる。

以上のような訳で、当初の計画通り、今年で太極拳選手人生にピリオドを打つ。
今年のテーマは「初心に戻る」
そして「自分らしく」だ。

私の目標は110歳以上まで生きること。
気功によって長寿を獲得すること。
その生き証人となること。

これは金メダルをとりに行くより私にとって重要なこと。

当会では、筋肉を酷使する練習は行わない。
息が切れるようなトレーニングや、筋肉が悲鳴を上げるようなストレッチも行わない。

それどころか基礎代謝を上げ、免疫力を向上させる練功を行う。
免疫力が上がれば老化、癌化を促進するフリーラジカルを減少させることができる。

現に気功や伝統楊式太極拳を行ったあとは、疲れるどころか逆に元気になる。
気功によって、生まれたばかりの頃の元気を地球と宇宙からチャージするからだ。

同じ太極拳でも寿命を縮める太極拳と
寿命を延ばすことが出来る太極拳があるとは皮肉なものだ。

私からの願いは、気功と太極拳によって
健康になって欲しい、
丈夫な体になって欲しい、
勁力を身に付けて欲しい、
長生きして欲しい。

少なくとも私の元にやって来られる会員さんには出来る限り最善を尽くしたいと思っている。