2020年12月24日木曜日

動中求静の次は静中求動

動中求静の次は静中求動を目指す。

そもそも動中求静とは雑念のない超脱力状態で、天地と繋がりながらゆっくり動くことを意味していると私は解釈しています。

私は風と水が大好きですが、風に吹かれたり、波にゆられたりしていると、ずっとでもそうしていたくなります。
その時の心の状態は雑念がまったくなく、とても安定しています。
上がることも下がることも自由自在にできる状態といいましょうか。

太極拳ではまず套路を覚えます。
できるだけ早く覚えてしまいましょう。

太極拳はゆっくり長く続けることが大事といわれますが、套路をゆっくり覚えるということではありません。
套路を覚えた段階ではまだ太極拳の力の半分も出せていないということが後に解るようになります。

套路を覚えたら「覚えなきゃ」という気持ちを捨てましょう。
なんなら忘れたっていいのです。

私は忘れてもいいように、自撮りした動画を保存してあります。
忘れたらそれを見て思い出すようにしています。

なかなか覚えられないという人は目標を立てていないのではないでしょうか?

「いつまでに覚える」と決めるんです。
そうすれば覚えられます。
逆に覚える気がないなら10年経っても覚えられません。

とにかくさっさと套路を覚えてしまいましょう。
なぜならその後にやることが山ほどあるからです。

歌に例えると、歌の歌詞を覚えただけでは歌にはなりません。
単なる棒歌いになってしまいます。
歌詞を覚えたら気持をこめて歌えるよう心と技術を磨きます。

太極拳も同様に、套路を覚えたら、心で動けるよう技を磨きます。
心を磨くために技を磨き、技を磨くために心を磨きます。

因みに技だけ覚えてもなんにもなりません。
DVDや動画サイトを見ながら技を覚えても、その技は使えません。
覚えただけの技は自分より上手の相手に利用されてしまうだけです。(経験談)

本題に戻しますが、
動中求静は套路を覚えてしまわないと意識できないことです。
静中求動はもっとです。

雑念のない超リラックス状態で動くには、なにがなんでも套路を覚えてしまわなくてはなりません。
忘れたくとも忘れられないぐらいに。

そして次に、止まっているかのように見える動作の中で、呼吸、脱力、気の流れ、重さの流れなどを意識するステージに上がります。

この世界は実に素晴らしいです。

手足ビリビリし、体が風船のように膨らみ、体の中を気が突き抜ける感覚、空間に溶けて行くような感覚、不安も恐怖もまったくない心が膨れ上がったような感覚、体全身が光体になったような感覚・・

もし太極拳を始めて数年でこのような感覚があるとしたら、それは嘘かもしれません。
知識が先行し架空の真実を作り出すことがあるからです。(私は何度も騙されました)

信じることも大事ですが、疑うことも大事です。
「未来を信じ今を疑う」という感じでしょうか?

とにかく、素晴らしい世界に入るためにも套路をさっさと覚えてしまいましょう。

早く覚えるための方法はひとつ。
目標を定めること。

是非、共に素晴らしい太極拳の世界を楽しみましょう。

※まとまりのない文章になり申し訳ありません。