今日は午前クラスとプライベートレッスン2つ。
毎日朝から晩まで太極拳稽古です。
午前クラスでは十字手の技を練習したのですが、
「套路のどこの部分なんですか?」という質問があったので
その場で実践しました。
技は套路通りのものもあればそうでないのもあります。
因みに技が解らない理由のひとつは「手で技を掛けている」と思ってしまうからです。
手はあくまでも接点に過ぎません。
技を掛けているのは足であり体幹です。
そして、エネルギー発生源は腕の筋肉ではなく丹田です。
丹田が位置する部分はいわゆる子宮の位置。
出産経験のある女性ならすぐにピンと来るはずです。
丹田を意識出来るようになると、丹田を中心に体がパンパンに張り詰める感覚が得られます。
これが丹田力です。
「そんなものあるわけがない!嘘だ!」
という輩もいるでしょう。
しかし不思議ですね。
か細い女性の腕で自分より大きな男性を捻り上げることが出来るのは何故でしょう?
その腕で私は何度も腕をへし折られそうになりました。
因みに私の腕も細いです。
自慢ではないですが、高校時代から腕立て伏せや筋トレをしたことが全くありません。
会員さんに私の腕を触ってもらうと、その細さにびっくりされます。
しかしこの細い腕で、自分よりも大きな男性の動きを制することが出来ます。
不思議ですよね?
腕力は腕の太さに比例すると言いますが、
この現象をどう説明出来るでしょう?
見えないものを信じないのは別に構いません。
人それぞれですから。
しかし実際に体験すればどんなに優れた頭脳を持っている人であってもその謎を解くことは出来ないでしょう。
解らないことをあり得ないと考えるのは知識だけに頼っている証拠です。
話をちょっと戻します。
初心者がよくやってしまうのが、膝から動いてしまうことです。
手と足のバラバラで、どうしても膝が先に出てしまいます。
理由は簡単です。
人間は本能的にどうしても楽な方へと流されてしまうからです。
ゆっくり動こうとすると足が辛いです。
その辛さから逃げたいあまり体重をすぐに前に移してしまうのです。
先輩方が套路を気持ち良さそうに練っているのは、
その痛みを乗り越えたからこその気持ち良さなのです。
本当の気持ち良さとはそういうものではないでしょうか?
因みに私は未だに苦痛を求めようとします。
足を前に出す時、すぐには足を床に置かずしばらく宙に浮かすようにしています。
こんな風にして毎回套路を練るたびに軸と内筋を鍛えています。
套路を練る時は、
「さあ!体を鍛えよう!」と思ってとりかかりましょう。
太極拳でなければ鍛えることが出来ない力を得ることが出来ます。