2022年4月6日水曜日

心が勁を生み出す

今日は午前稽古と、プライベートレッスン2つでした。

太極拳を始めたばかりの頃、誰もが思うことだと思いますが
「思ったより難しい」です。

ゆっくりだから簡単そうにみえますよね?
ところが太極拳の動きに直線はありません。
真っすぐのように見えても必ず円の動きが存在します。

先生についていけているはずだと思っていたのに、
いつのまにか手の裏表が逆になっていたり、
左右の足が違っていたり・・
何度も経験あるでしょう。

しかし、なぜそうなるのでしょう?

答えは簡単です。
簡単に解ってしまったら太極拳ではなくなってしまうからです。

力を使わないで闘う武術。
そこにはちょっとしたトリッキーな動きが数多く隠されているのかもしれません。

とはいえ、太極拳の理論が解ってしまえば、太極拳は難しくなくなります。

もし長年やっていても難しいと感じているのなら、
それは自分自身で難しくしてしまっているのか、
それとも商業的な戦略なのか。

午後からM子さんの昇段試験のためのレッスンをしました。
昇級試験までは動作が出来ていれば合格です。
しかし昇段試験からは勁が使えなければいけません。

太極拳で最も大事な勁なので、
有段者ともなれば勁を使えることが最低限の条件になります。

体重100キロと体重50キロがまともにぶつかったら
50キロに勝ち目はありません。

どうすれば?

その不可能を可能にするのが太極拳です。
太極拳独自の化勁(かけい)という力を使います。

体が小さい人には小さい人なりの闘い方があるのです。

M子さんはようやく丹田との繋ぎ方が解ったようです。
約8年、ずっと解らない解らないと嘆いてましたが、ようやく感覚を掴んで本人大喜び。
暗勁で打ってもらったら、腕力ではない重い衝撃が体の中まで伝わってきました。

本気で色帯を目指し始めてからM子さんは本当に変わりました。
これからが楽しみです。