2022年4月5日火曜日

カメラに映らないもの

そういえば、前々回の青空太極拳の時に、
最初から最後まで遠くから動画撮影されている方がおられました。

物珍しさに撮るという感じではなく、
ずっとカメラが回っていたのでそれがどんな目的なのかすぐに察しがつきました。

まずお礼を言わせてください。
当会の太極拳に興味を持って頂きありがとうございます。

とはいえ盗撮はダメですよ!

興味があるなら一緒に参加すれば良いし、
撮影したいなら許可を取る。
大人としてこれぐらいのマナーは守って頂きたいです。

とはいうものの、
動画を撮ったところで当会の太極拳は決して解らないでしょう。
見た目だけ真似ても決して当会が目指す太極拳にはなりません。

当会の目指す太極拳は人前で披露するための太極拳ではありません。

心と体を鍛え、悟りを得るための禅であり武術として行っているからです。
青空太極拳はそれを皆で共感し合う機会なのです。

目の前に置かれた料理の写真を撮っても、食べてみなければ決して味は解りません。
食べることによってはじめて、その料理のおいしさや素材への拘りや調理法が見えてくるのではないでしょうか?

伝統太極拳は続けていくことで様々な気づきが得られ感動が得られます。
そして更に上を目指したくなるし、楽しみは一生続きます。
套路はそれを得るための手段であり、目標ではありません。

套路は太極拳の先人達が、
カッコよく演じることを目的として作ったものだと思いますか?
いいえ。
套路は心と技と体を鍛えるための特別な鍛錬法です。

その先に何があるか?

それは今の自分を超える能力です。

歳は関係ありません。
大事なのは感じること。

若い人は体力はあるけど雑念が多いです。
選択肢が多いからです。
逆にご年配はそのことだけに集中することが出来ます。
体と心の衰えと共に選択肢が減ってくるからです。

太極拳、始めるのに遅いことはありません。
いや、寧ろ遅くていいのです。