当会では、気功と楊式太極拳にたっぷり時間をかけます。
楊式太極拳を覚えて、ある程度正しい動作ができるようになるまでは
他の套路へ進むことはありません。
套路は目的ではなく、技を覚える手段であり、
体を鍛える鍛錬方法、
そして気を練りパワーを得る手段です。
もし、套路を覚えたからといって別の套路へと進んでしまったら、
折角作られてきたものを途中で放棄することになります。
これほどもったいないことはありません。
当会で行う太極拳は、伝統楊式太極拳と双辺太極拳のみです。
双辺太極拳は伝統楊式太極拳の発展形とも言えるでしょう。
楊式太極拳なくして双辺は生まれなかったわけです。
最近私は意図的に套路に時間をかけるようにしています。
今日の自主練では双辺太極拳を30分かけて行いました。
サークルでも23分ぐらいかけて行います。
套路を動禅と捉え、邪念を払い、気を丹田に沈め、
ゆっくりゆっくり練っていくとどんどん体が熱くなってきます。
そして、体内にパワーが溜まっていくのがわかります。
手の平に気のパワーが集中してくるのがわかります。
動こうとするのではなく動かされる感覚に変わってきます。
まるで、気の海を泳いでいるような感覚になってきます。
気が体にどんどん集まってくるのです。
これと似たような感覚はなく、これでしか得られない感覚です。
体の中にパワーがどんどん溜まってくると元気が炸裂し、
肌艶がよくなり、疲れ知らずになります。
套路コレクターになってはいけません。
二兎を追う者は一兎をも得ずと言われるが、
たくさんの套路をおぼえたからといって、それは太極拳とは言えません。
太極拳で得られることは想像を絶するほど凄いことなのです。
当会ではそのための稽古を毎日楽しみながら行っています。