2016年4月8日金曜日

太極拳は動禅

当会では、気功と楊式太極拳にたっぷり時間をかけます。
楊式太極拳を覚えて、ある程度正しい動作ができるようになるまでは
他の套路へ進むことはありません。

套路は目的ではなく、技を覚える手段であり、
体を鍛える鍛錬方法、
そして気を練りパワーを得る手段です。

もし、套路を覚えたからといって別の套路へと進んでしまったら、
折角作られてきたものを途中で放棄することになります。
これほどもったいないことはありません。

当会で行う太極拳は、伝統楊式太極拳と双辺太極拳のみです。
双辺太極拳は伝統楊式太極拳の発展形とも言えるでしょう。
楊式太極拳なくして双辺は生まれなかったわけです。

最近私は意図的に套路に時間をかけるようにしています。
今日の自主練では双辺太極拳を30分かけて行いました。
サークルでも23分ぐらいかけて行います。

套路を動禅と捉え、邪念を払い、気を丹田に沈め、
ゆっくりゆっくり練っていくとどんどん体が熱くなってきます。
そして、体内にパワーが溜まっていくのがわかります。
手の平に気のパワーが集中してくるのがわかります。

動こうとするのではなく動かされる感覚に変わってきます。
まるで、気の海を泳いでいるような感覚になってきます。
気が体にどんどん集まってくるのです。

これと似たような感覚はなく、これでしか得られない感覚です。

体の中にパワーがどんどん溜まってくると元気が炸裂し、
肌艶がよくなり、疲れ知らずになります。

套路コレクターになってはいけません。
二兎を追う者は一兎をも得ずと言われるが、
たくさんの套路をおぼえたからといって、それは太極拳とは言えません。
太極拳で得られることは想像を絶するほど凄いことなのです。

当会ではそのための稽古を毎日楽しみながら行っています。