2016年4月9日土曜日

楼膝拗歩と倒輦猴

楼膝拗歩(ろうしつようほ)を繰り返し行って、壁の近くまできたら今度は
倒輦猴(とうれんこう)で下がる。

これを何度も繰り返し行う。

反復練習は一度や二度失敗しても、何度でもやり直せるのがいい。

反復練習の良いところは
歩法(歩き方)、
身法(体幹の使い方)、
手形(手の位置や動かし方)、
眼法(視線を送る場所)、
これら重要なことだけに集中できること。

中心軸を感じながらゆっくり歩く。
体を極限までゆるめ、体の重みを足裏全体に沈める。
気を丹田に沈める。

たった二つの動作の練習だが、意識することはたくさんある。
そのどれか一つが出来ていなくても軸がぶれたり、歩法が乱れる。

だから何が良くて何が良くないか知る手段としてこの基本功は非常に優れている。
太極拳のベーシックトレーニングとも言おうか。

套路を覚えることも大事だが、
軸がぶれたり歩法が乱れてしまっては太極拳本来の力を発揮することはできない。

当会では入門太極拳の部と一般の部で毎回この基本功を行っている。
野球で言えばキャッチボールのようなもの。

多くの技を習得したければ一つの技を徹底的に練習するのがよい。