2016年11月7日月曜日

風になり風で打つ

昨日、公民館フェスタは大盛況で終わることができた。

気功レクリエーション
楊式太極拳レクリエーション
推手講座
太極拳、形意拳、八卦掌の技のデモンストレーション
楊式太極拳演武
双辺太極拳演武
楊式刀演武
楊式剣対練演武

と、かなり豪華なメニュー。

公民館のイベントでこれだけのことをしようとする理由は、
来場者の方はもちろん
会員さん達に太極拳の楽しさを存分に伝えたかったから。

終わってから「楽しかったです!」とたくさんの声を頂いた。
感動のあまり泣いてくださった方もおられた。

昨日までずっと不安と期待が入り交じった状態だったが、
その声ですべてが吹っ飛び、
自分の中でも一つの仕事をやり終えたという達成感を味わえた。

私自身も最後の楊式剣の演武では様々な想いが込みあげ、
何故か鳥肌が立ちっぱなしで、ところどころ涙を堪えるのに必死だった。

終わってから、何人かでちょっとした打上風のお茶会を開いたが、
最近入会されたばかりの会員さんが楊式剣の演武を観てこんなことを話してくれた。

「風のようでした」と。

まさに風になることこそが私のテーマ。
とても嬉しかった。

それに
「技を掛けるとき全然力を使ってないように見えたんですが、あれは気を使ってるんですか?」と尋ねられた。

私は答えに戸惑ったがその場では
「何も考えないこと」
「自分に任せること」と伝えた。

技は掛けようと思うと何故か失敗する。

そしてひとつイメージするとすれば、
相手を人と思わず空気のようなものと思い、
そして自分は風になる。

風になり風で打つ。

師匠に打たれた時がまさにそういう感じがったから。

私はその風のように打たれる感覚が気持ち良くて仕方ない。
もし本気で闘おうとしている敵に遭遇した時に、
この風打ちを仕掛ければ一瞬で相手は戦意を忘れ笑顔になるのではないかと思う。

実際に、私も打たれた方も何故か笑ってしまう。

私の目指す武術は、相手に負けたと思わせるものではなく
相手が喜ぶような武術を極めて行きたいと思う。

寒い冬が過ぎ春一番に打たれると気持ちいい。
春が来た!という何とも言えない幸せな気分になる。

そのような春一番が打てるようになりたい。