2017年5月13日土曜日

静から動へ 動から静へ

私の太極拳人生は立禅から始まった。

始めてこの世界に足を踏み入れた時、
立禅がなんとも神秘的でどんな効果があるのだろうと、わくわくしたものだ。
あれから15年、今もなお立禅を続けている。

まず姿勢を整える。
太極拳のみならず武術の基本だ。

そして脱力。
そして瞑想。

ただ立っているだけなのに体の中に気が巡りだし、中からじわじわ熱くなってくる。
芯から温まるとは本当はこういうことなのではないかと思う。
そして体が妙にスッキリする。

風邪をひいて熱があがり、汗をびっしょりかいた後というのは体が妙に軽くなりすっきりする。
それを健康な状態で行うわけである。

立禅で得られる汗はスポーツなどでかく汗とは質が違う。
まず、汗をかいているのに全く呼吸が乱れない。
息切れしたり心拍数が上がることもない。
もちろん疲労感もない。
むしろ体がすっきりし軽くなる。

すべてはここから始まる。

私は10年目にして形意拳を本格的に始め、
そして15年目である今、八卦掌の修行を開始した。
八卦掌と言えど、今のところ型をやるつもりは全くない。
ただ、歩くだけ。
型を覚えるのはいつでも良いと思っている。

ここでの気づき。

正しく歩こうとすればするほど立禅の重要性に気付く。
やはり立禅は全ての基本なのだ。

太極拳でゆっくり動きながら気を練り上げ
形意拳で勁の流れを知る。
そして八卦掌で更にエネルギーを蓄える。

私の解釈は八卦掌は歩く立禅。
すなわち動禅。

歩きながら得られる風が心地よく、無心になれるのがいい。