昨夜、弟子達と一緒に楊式気功のすぐ後に、
休まずそのまま楊式太極拳大架式を約30分ぐらいかけて練った。
套路を演じたのではなく
完全に套路を感じて練った。
動く気功。
いわゆる動禅。
「練る」とはこのことを言うのだろうというほど、
空調が効いてる中でありながらも体中からいつも以上に汗が噴き出て来た。
弟子の一人が套路をやり終わったあと、
爽快感と疲労感が入り混じったなんとも言えない表情をしていた。
タイトルを「裏の套路」としたが、
いわゆる表ではないということ。
人様に見せる套路ではないということ。
人目や自己陶酔を完全にシャットアウトした時、
初めて見えてくる世界。
それが内面の世界。
いつかのブログに書いたが、
皆が知ってる太極拳は氷山の一角に過ぎない。
海面下に肉眼では見ることのできない果てしなく巨大な世界がある。
すぐ隣で子供たちが威勢よく声を出しながら剣道をしていた。
そして自分たちが套路をやり終えた後、
剣道の先生がわざわざこちらに立ち寄って来てくださり
とても申し訳なさそうに、
隣で騒いでいて邪魔にならないかと気にかけてくださった。
私は「全く気になさらずに」と答えたが
それでも申し訳なさそうだったので、
「寧ろもっとやって頂いて構いません。
それが気になるようなら修行が足りないということですから」と伝えた。
そういうと、とても驚いた表情をされ、
「なにをされているのですか?」
「太極拳ですか?」と。
私は頷いた。
完全に内面の世界に入ってしまえば周りの音など全く気にならない。
聞こえるのは内なる声だけ。
今日は弟子達と少しでもその世界を感じれたことが幸せだった。
私は普段やりたいことの1割も出来ていない。
本当にやりたいことは、
サプライズではないが、皆の楽しみのためにとってある。
だからこそ頑張って続けて欲しいと思ってる。
套路を覚えることをゴールにして欲しくない。
套路を覚えることはゴールではなくスタートなんだ。