先日、大阪の道場で先生と散手を行った。
攬雀尾(らんじゃくび)の用法だ。
私が先生の突きを右手、左手の順で受け流し、その後、大きく踏み込みながら両手を合わせた形*で先生の肩に打ち込む。
*擠(せい)の形
その時に感じたのだが、先生の肩に打ち込んでも先生は全くよろけないのだ。
というより、ゴムまりのような、
或いはサンドバッグではなくウォーターバッグ?にでも打つような感覚と言おうか。
結構、力強く打ったつもりでも、ボヨンと吸収してしまうのだ。
先生の足は微動だにしていない。
なるほど。気功と太極拳の鍛錬を続けて行くとこうなるのだなと思った。
太極拳には攻撃がほとんどない。
常に相手が攻撃を仕掛けてきたことを前提に技がつくられている。
いわば護身のための武術だ。
相手の力を借りて打ち返すというパターンが多いが、その上、この打撃を吸収する体が作られてくれば、まさに向かうところ敵なしだ。
そういえば、映画:太極英雄の中でも、チャン老師が敵の攻撃を腹に受けてもゴムのようにボヨンと打ち返していた。
まさにアレだな。(笑)
先生はどちらかというと一見栄養失調気味に見えるほどヒョロヒョロ体型なのだが、攻撃も素早く、打ってもゴムのようでまるで歯が立たない。
もしかして先生はゴムの実を食べたのだろうか。(笑)