これはブルース・リーの名台詞だが、
本当にそうだと思う。
これは中国武術に限ったことではなく、なんにでも通じる。
ビジネスで絶好調だった時も、頭では一切考えずに行動した。
考えると行き詰まり、頭を空にすると営業でバンバン契約がとれた。
お蔭で会社での営業成績はNo.1
あとは、仕事の関係上人前でスピーチする機会が多かったが、
考えるとロクなことにならない。
この時も頭を空っぽにし、自分に任せるという感じだ。
どこから得た言葉なのか、自分でもびっくりするような言葉が口からポンポン出てくる。
もちろん、なにもしないでそうはならない。
そうなるまで涙を堪えるような下積み期間が何年もあった。
これを武術に置き換えると、
役に立つのか立たないのか解らない武術を毎日懸命に練習して、
それが本当に必要になった時、
何も考えないことで日頃の練習の成果が炸裂すると考えられる。
だから、どれだけ頭の中を空っぽにできるかが勝負。
頭を空っぽにすると、“何か”が体内に入ってくる。
“それ”を感じ、“それ”に身を任せる。
しかし頭でイロイロ考えていると“それ”が入ってこない。
いわゆる無我無想の状態になる。
言い換えれば瞑想状態になるということが大事だということがわかる。
全国大会での本番前もそうだった。
あの時の私はコンニャクのようにリラックスしており、気分はまさにハイだった。
まるで遊園地で初めての乗り物に乗る前みたいに、わくわくした気分だった。
ガチガチに緊張していた私がそういう状態になれたのは、まさに“気”の力だった。
気の力が奇跡を起こした。
そして本番演武中は、楊式ならではのゆっくりとした動きなのに、風を感じていた。
風はやっぱり気持ちいい。