練習の時は手が震えることなんてないのに、本番だとどうして手が震えるんだろう?
「そりゃあ緊張しているからだろう」ということになりそうだが、本当にそうだろうか?
そもそも手が震える時、手に意識が行ってることは間違いないと思う。
足に意識が行けば足が震えるだろう。
因みに私は高所恐怖症だが、高いところから下を見下ろすと足が震え、腰が抜けそうになる。
これは今の話とは関係ないか。(笑)
では、なぜ手を意識するんだろう?
それは見た目を気にしているからだと思う。
本来、武術は中から動くものだ。
中から動けば震えるなんてことはないはず。
実際、一人で練習している時、自分でも最高に気持ちいいと思える時はどんなにゆっくり動いても手が震えることはない。
さっき、いつもの1/5ぐらいの速度で演武してみたら、特に目立っては手も足も震える様子はなかった。
それどころか最高に気持ちよかった。
ゆっくり動けば動くほどバランス感覚が要求されるから、体が軸をしっかり保とうとする。
軸を保つためには気を沈めなければならない。
というより、そんなこと気にしなくとも自動的にそうなる。
だから、気を沈めたり、軸感覚を養おうと思ったら、単にゆっくり動けばいいということになる。
楊式太極拳が強いといわれる理由がなんとなくわかる気がする。
ゆっくりの中では決して勢いでバランスを保とうとすることはできない。
いずれも手が震えるだけならまだしも、剣を持つと必然的に剣先が大きく揺れることになる。
(こういうのを何の法則と言っただろうか?)
私は独自の練習法で剣先が揺れない訓練をするが、その時、意識は剣先にあるが、動力源は手ではなく体の中心部であることがわかる。
話は飛ぶようだが、先日トリモモ肉を包丁で切っていて感じたこと。
力を入れれば入れるほど切れなくなる。
肩の力を抜いてスーッと撫でるように刃をスライドさせると、包丁の重みだけできれいに切ることが出来る。
だから、私はトリモモ肉を切るような感じで剣を振る練習をしている。(笑)
いずれも、まだまだ課題は盛りだくさん。
剣先がぶれないよう剣を操ろうとすると、今度は剣先が下に下がってしまう。
なかなか簡単にはいかないものだ。。
練習していると様々な発見があって、本当に飽きることがない。