ある人が私に行った。
内功をしっかり練ってから套路を覚え技の使い方を研究したいと。
それはそれで人それぞれだから私は何も言うつもりはない。
しかし、私は中からより外から派だ。
まず形を作ってから中に魂を吹き込む。
これは何にでも通じると思う。
音楽活動をしていた時もそうだ。
まず曲をつくる。
何度も演奏し練習する。
そのうち魂が宿る。
仮に魄によって曲を作り詩を作ったとしても、
演奏するテクニックがなければそれを表現することはできない。
確かに曲はハイな状態の時に天から舞い降りてくる。
しかし演奏がダメなら天からの贈り物を表現することは出来ない。
絵も同じ。
デッサン力なくして、自分の心を絵に描写することはできない。
武術も同じ。
まず立禅で正しい姿勢を身につける。
そして套路によって正しい動きを身につける。
今度は途切れないよう連綿と動けるように套路を練る。
次に気を練りながら套路を練る。
最後に相手がいることを想定し気を流れを感じながら技を練って行く。
この流れが一番スムーズだし、
それになにより楽しいと思う。
まずはグラスを用意する。
そしてそこにおいしいジュースを注ぎ込む。
逆はあり得ない。
実に単純なことだ。
これはほんの一例だが、太極拳はまず形から覚えるのが良いということ。
ただ、だからといって形ばかりでも意味がない。
太極拳の修行とは形を覚え内面を練っていくことにある。
こうして初めて〝生きた太極拳”になる。
少なくとも私はそのようにやってきたし、
これからもそれは変わらない。