聴く力を身につけるため立禅を行う。
化す力を身につけるため立禅を行う。
発する力を身につけるため立禅を行う。
当会が目指す立禅は立つ力を身につけるためではない。
すでに立つことは出来ている。
立禅を行う意味は沈むことを身につけるため。
立つ力は1歳の時にすでに身につけている。
だから立禅ではなく沈禅と言った方がしっくりくるかもしれない。
立とうとすることはすでに筋力に頼っていることになる。
しかし沈むことは立つための筋力をぎりぎりまで下げないければならない。
地球の力である引力に逆らわず、逆にそれに従う。
これによって筋力ではないチカラが開発される。
そう教えてきた弟子がそれを証明してくれつつある。
太極拳の名人に若い人はいない。
私が太極拳を始めたばかりの頃、先輩が教えてくれたこと。
「太極拳は50歳から」と。
当時私は30代だった。
いわゆる筋力の衰えが始まる50歳からが太極拳の本当の力が出せるということ。
私はこの言葉にどれだけ救われ励まされたか。
更年期障害ともいえる老化していく自分を惨めに感じていた時期が今では懐かしく思う。
今では歳をとることを逆に喜んでいる。
歳をとるごとに強くなる太極拳。
伝統太極拳に引退はない。
棺桶に入る寸前まで強いのが太極拳。
辛いトレーニングは必要ない。
老化を有難く受け入れ、ただ立てばいい。
これが伝統太極拳。
なんとも素晴らしい。
春日伝統太極拳 公式サイト
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